巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

「何に投資するか」を考える前に大切なこと

 以下は,All About提供記事(文:午堂 登紀雄)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 その時代環境ごとに資産配分を見直し,「お金をどういう資産の状態にしておくのが,最も効率的か」を考えることが大切です。

まずは自分の理想の生き方を考える

 投資をする際に,株がいいとか,不動産がいいとか「何に投資をするか」ではなく,自分の価値観,自分のライフスタイル,そして経済情勢に照らし,今はいったい何に資産を分配するのが賢いのか,を考えてみてください。

 今の資産の形態よりももっと価値を生む形態,もっと満足度の高い形態とは何か。これは人によって異なります。現金よりも,株のほうがより大きな価値を生み出してくれると考える人は,株にシフトさせます。株よりも不動産のほうが安定して富を生み出してくれると考える人は,株を売ってその資金を不動産にシフトさせるでしょう。

 しかし,起業を目指している人であれば,リスク資産に振り向けるのではなく,銀行に預けたままにしておくでしょう。老後は海外でロングステイを楽しみたいという人は,その国の債券や定期預金に,夫婦で旅行三昧の生活をしたいという人は,旅行積立(これ利回りが結構高いのです!)に資金を回すでしょう。

 あと,自分の性格を知ることも重要です。神経質なのか,おおらかなのか,悲観的なのか,楽観的なのか,スリルを好むのか,安定を望むのか。それによって,ビジネススタイルや投資対象が異なるからです。

 「ただ儲けたい」ではなく,自分のお金の効用を最も高く享受できるのはどの方法なのか。それは時代や環境,自分の生活設計と密接にからんできますから,まずはやはり,「自分がどういう生き方をしたいか」が出発点になります。

経済・金融サイクルに合わせ,資産分配を変える

 そのうえで,次に余裕資金をどう動かすか,を考えます。

 景気は良くなったり悪くなったり,金利が上がったり下がったり,インフレになったりデフレになったり,経済環境は様々に変化します。ですから,最も効果の高い方法は,ひとつの対象でじっと運用するのではなく,その時代環境ごとに見直し,「お金をどういう資産の状態にしておくのが,最も効率的か」を考えることです。

 不動産が上がると思えば不動産に,資源が高騰すると思えばコモディティに移動させます。まだデフレが続くと思う人は現金のままにしておくでしょう。ヘッジファンドの資金が大移動するのは,そうやって,「今世界のどこで,どのセクターに資金を移動させることが最も効率的なのか」を調べているからです。

 私たちが情報収集に費やせる時間はヘッジファンドほど多くありませんが,つねにそういう意識を持っておくと,カラーバス効果によって,生活の中で情報が自然に集まるようになります。

利回りそのものを比較しても意味がない

 利回りは投資判断の重要な指標ですが,利回りのみで判断してはいけません。投資詐欺に遭うのも,利回りの高さだけしか見ていないからです。

 たとえば不動産投資の利回りは,都心部よりも郊外や古い物件のほうが利回りが高くなっています。しかし,都心から離れるほど,一般的には空室リスクが高くなりますし,古くなれば修繕費がかさみます。そういうリスクがあるからこそ,高い利回りで売り出されているのです。都心で高利回りであれば,多くの人が飛びつきますが,地方で低ければ,誰も買いません。

 つまり,「郊外はリスクが高いから,その分,利回りは高くないと買っていられない」という意味です。

 利回りが高いということは,リスクが高いということと同義です。ですから,利回りが高いほうが良いという人は,高いリスクもセットで受け入れる覚悟が必要なのです。

 もうひとつ,利回りは,銀行などによって保証されていない限りは,現時点のスナップショットに過ぎません。

 ほとんどの金融商品は,時間の経過や環境変化によって利回りも変動します。株なら減配や無配になるかもしれない。不動産なら空室が発生するかもしれない。ですから,目先の利回りに飛びつくのではなく,「その利回りが,いったい何年維持できそうなのか,その根拠は何か」を考えてみることが大切です。

午堂 登紀雄(米国公認会計士):大学卒業後,会計事務所などを経て,米国コンサルティングファーム経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに,お金持ちになる方法や考え方を伝授。

≪投資は投資でも,現在「人に投資する」なる言葉がもてはやされています。具体的な方策の一つに「教育の無償化」が挙げられています。そうだとすれば,それは「子の保護者に投資」することではありませんか?労働者の再教育もその一つだとしましょう。そうだとすれば,誰彼構わず「投資」するのでしょうか?「投資」とは本当に難しいものですね≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>