巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

「聴き方」の六つのテクニック

 以下は,ZUU Online提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 本記事は,林恭弘氏の著書『自分の気持ちを伝えるコツ50』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

■必ず好かれる「聴き方」のテクニック(1)

 安心感・信頼感のある人間関係をつくるには,「相手の話をどのような姿勢で聴くのか」が重要です。

 ここでは,具体的な聴き方を身につけていきましょう。

 まず1つ目のテクニックとして「受け身の聴き方」をご紹介します。

 これは,カウンセラーが相談者と温かい関係をつくるのに欠かせないテクニックです。あなたの身近な人間関係でも,必ず同じように効果をあげることができます。

(1)沈黙する

 これは文字どおり「黙って聴く」ことです。

 「なぁんだ。そんな単純なことがテクニック?」と思う人もいるかもしれません。でも実は,これが「聴く」ことの基本なのです。

 実際のところ,相手の話を「黙って聴く」ことは,私たちにとって至難の技です。もちろん,相手によっては,黙って聴くことが簡単な場合もあります。それは自分と同じような感じ方・考え方・価値観・経験の持ち主の場合です。

 こういう人の話は「そうそう,おっしゃる通り」と,黙って聴くことができます。

 しかし,自分とは違う感じ方・考え方・価値観・経験の持ち主の場合は,「一体感を感じていたいという欲求(一体願望)」がはたらきます。

 ですから,「おかしい! 間違っている!」と感じ,「黙って聴く」ことができなくなるのです。

 ここで思い出してみましょう。

 相手がたとえ恋人でも,夫・妻でも,親子でも,同じ仕事をする仲間でも,残念ながら,あなたとは「違っている」のです。

 あなたが相手の話を黙って聴くことができなければ,相手だってあなたの言い分を聴くことはありえません。

(2)うなずきつつ,あいづちを入れる

 話をしているときに,「うんうん」「そうだったの」「なるほど」など,相手があいづちを打ってくれると,たいへん気持ちがいいものです。

 あいづちが呼び水となり,さらに話が引き出されます。

 このあいづちを打つときに,ぜひ取り入れてほしいのが,「うなずく」という動作です。

 人が受け取る情報の大部分は,視覚から得ています。人は,相手が見た目にも「聴いている」と感じられれば,さらに気持ちよく話せるのです。

 あなたがカラオケに行ったときのことを思い出してみてください。

 仲間が見た目にも「聴いている」と感じられたとき,あなたは気持ちよく歌えていたのではないでしょうか。それは,仲間たちが視線を落として,次の曲を選んでいるときではないはずです。

(3)思いを引き出す言葉をかける

 「もう少しくわしく教えて」

 「大切なことなんだね」 「あなたの気持ちを知りたいな」

など,相手の話を大切に思っていることを,短い言葉で構わないので伝えてください。

 自分を大切に扱ってもらって,うれしくない人はいません。あなたに自分の胸のうちを,もっと聴かせてくれること,間違いなしです。

 そして,自分のことを大切に扱い,思いを聴いてくれたあなたに感謝することも確実です。

 この「受け身の聴き方」を実践するだけで,あなたの人間関係は一変します。

(1)否定しないで,話す人のペースでじっくりと黙って聴く

(2)大きくうなずき,話しやすいようにあいづちを打つ

(3)興味をもって相手を大切に扱う

の3点は,事実,好かれる人たちが共通して実践しています。

ポイント

「受け身の聴き方」は相手と温かい関係をつくることができる

■必ず好かれる「聴き方」のテクニック(2)

 2つ目のテクニック「積極的な聴き方(アクティブリスニング)」を使えば,さらに深い信頼関係をつくることができます。

(1)言い方を少し変えてくり返す

恋人「同僚のAが許せないんだよね!」

あなた「職場で何かあったんだね」

恋人「そうなんだよ(聴いてくれている)」

後輩「私,すぐに方針が変わるところがこの会社の嫌なところなんです!」

あなた「方針変更について疑問があるんだね」

後輩「そうなんです!(理解してくれているな)」

先輩「明日の午後ちょっと時間をとってくれないか。新企画の件で話しておきたいことがあるんだ」

あなた「新企画についての確認ですね。では,午後は空けておくようにします」

先輩「頼んだよ(いつもきちんとしているな)」

 このように,ほんの少し言い方を変えて「くり返す」ことで,理解していることが「実感」として相手に伝わります。聴いている,理解している,きちんと向き合っている「あなたの姿勢」は,必ず相手に安心感と心地よさを与えます。

(2)要点をまとめる

友人「付き合いはじめて3年になるんだけど,彼って一度も私を家に呼ぼうとしてくれないのよ。それに彼の親友にも会わせてもらったことがないの。私も,別にすぐに結婚しようなんていうつもりはないわよ。でもあんまりじゃない? そんな彼の態度を見てると,私たちまるでコソコソ付き合っているようで嫌なのよ!」

あなた「大切な人に会わせてくれない彼の態度に,不安を感じてるんだね」

上司「規則は,どんなときでも絶対に守らねばならない,というわけではないよ。でも,今回のようにお客様に提出する書類に関しては,ちょっとしたミスから信用を失ってしまう恐れがあるんだ。だから,複数の人でチェックして,規則どおりの書式になっているかを,慎重に確認する必要性があるんだよ」

あなた「お客様の信頼を第一に考えるべきなんですね」

 このように少し長い会話になると,すべてをくり返すには限界があります。

 その場合は,相手が一番伝えたい・わかってほしい部分だけを,ピックアップしてまとめます。これによって,相手は,より理解してくれたと感じることができます。

 しかし,これには少し慣れる必要がありますね。

(3)気持ちをくむ

 「つらかったんだよね」「寂しかったのね」「それは心配だったでしょう」「不安な気持ちがすごく伝わってきたよ」というように,気持ちが理解されることが,人にとって一番うれしいことです。

 ですから,不満・愚痴・悩みなどを聞いても,その問題を解決してあげなくてもいいのです。それは,あなた自身に対する相手からのクレームや攻撃の内容でさえも,そうなのです。

 ある程度時間をかけながらじっくりと聴き,最後は気持ちをわかろうとしてあげるだけでいいのです。

ポイント

アクティブ・リスニングは深い関係を構築できる

 林恭弘(はやし・やすひろ)ビジネス心理コンサルティング代表。心理コンサルタント。 1964年生まれ。兵庫県宝塚市出身。日本メンタルヘルス会心理カウンセラー・講師。幼児教育から企業を対象とする人事・教育コンサルタントまでたずさわった後,現日本メンタルヘルス協会代表・衛藤信之氏に師事。カウンセリング活動の他,東京・名古屋・大阪・福岡での同協会主催の心理学ゼミナール講師,企業・学校・各種団体を対象とした講演会・ 研修会講師として活動。「活力ある社会と,優しい家庭を創造する」をテーマに,日常生活に実践的ですぐに役立つ心理学を紹介する。

≪生まれると日本語を聴いて日本語を習得しましたが,歳を重ねると煩悩?がその能力を阻害するのでしょうか?ところで,聞き(聴き)上手は話し上手とも……≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>