巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

呼び捨て,命令口調,子ども扱い…高齢者が介護職員に言われて「イヤな気持ち」に!

 以下は,現代ビジネス提供記事(河北 美紀氏による)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 私は介護施設の経営と,市区町村の介護認定審査会委員をしています。そのため,介護に関するお悩み・お金の相談などを受けることがよくあります。

 今回は,介護施設職員の言葉使いに着目してみました。介護施設では利用者(高齢者)に対して,基本的には敬語を使うこととされています。しかし,職員が利用者と親しくなるにつれ,言葉遣いがフランクになることもあります。

 それ自体が一概に悪いこととは言えませんが,問題なのは「私がお世話をしてやっているんだ」という思い込みが生まれ,「タメ口」はもちろん「上から目線」の職員があらわれることです。

 施設を利用する高齢者は介護職員の言葉で気分を害すことはあるのか,そして「良い施設の選び方」とは。将来,ご家族を介護するうえで参考になれば嬉しいです。

親しさが言葉や態度にあらわれる

こちらの記事では都内の介護サービス事業者連絡会が,介護職員を対象に高齢者虐待防止法に関する研修会と,参加者むけのアンケートを紹介しました。

「気を抜くと友達に話しかけるような言葉になってしまう」

「冗談を言おうとして軽率な言葉を出してしまい,利用者を怒らせてしまったことはある」

「同じことを何度も繰り返し聞いてくる利用者に『たった今お話ししたでしょう?』と言ってしまったことがある」

など,親しさからか,利用者を軽んじた言葉や態度が出てしまったケースがいくつもあります。

 一方,その介護サービス事業者連絡会は,介護職員だけではなく,利用者側にもアンケート調査を行っています。

 その中に,「介護職員に言われて嫌な気持ちになった言葉は?」という質問がありました。

 回答の中には,介護職員の人員不足や忙しさから来ているであろうと推測できる言葉もありますが,中にはそもそも介護職員としての資質に問題があったのではないかと思える発言もありました。

呼び捨て,命令口調,子ども扱い…

 「介護職員に言われて嫌な気持ちになった言葉は?」というアンケート,利用者の回答は以下です。

・そうじゃないっす(敬語ではない)

・うんち出た?

・何度トイレに行くの?

・子ども扱いや幼児言葉で声をかける

・きつい口調,命令口調で強く言う

・名前の呼び捨て

・ダメでしょ

・座っててください

・早くして

・ちょっと待って下さい

・さっき言ったばかりでしょ! などの否定的な言葉

・顔を見ずに「はいはい」と軽い返事をされる

*以上,江戸川区地域密着型サービス事業者連絡会調べ

 回答を読んで,皆さんはどのように感じましたか? 大切な家族を預ける側は,介護職員に正しい言葉使いで接してほしいと感じたのではないでしょうか。

 ただし,(基本的に敬語とはいえ)時にはフランクな言葉を使ってもいいシーンもあるのではないかと筆者は思います。介護施設は入所者にとって「日常生活の場」であり,介護職員は共に生活を送るパートナーです。

 そうした中,常に高級ホテルのような敬語が使われていることで,なかなか施設を「自分の家」と認識しづらい,できないということもあります。

 例えば認知症の方など,(ご家族と相談のうえではありますが)家庭的な感覚で過ごしてもらう方が落ち着くケースもありますので,「敬語以外は全て不適切だ!」と決めつけることも実際には難しいのです。

 では,良い施設を選ぶにはどうしたらいいのでしょうか?

「利用者の明るさ・表情」で施設を選ぶ

 さて,介護職員の言葉使いについてお話ししてきました。使う言葉ひとつとっても賛否が分かれるところではありますが,良い施設を選ぶのに一番かんたんで,分かりやすいと思う判断基準を皆様にお伝えします。

 それは,「利用者の明るさ・表情」を見ることです。施設入所前の見学では,対応をしてくれる介護職員はとても愛想が良いかもしれません。しかし,日常的に介護職員と接し,ケアを受けている利用者の表情は嘘をつけません。

 怯えた様子がある,人目を避けたがる,利用者から「怖い,怒られる」といった発言がある場合,その施設を選ぶべきではありません。

 一方,良い施設にいる利用者は,表情も穏やかで明るく落ち着いて過ごしているもの。また介護職員の言葉使いは,時折フランクな言葉を使っていてもいいのですが,聞いていて不快ではないレベル,そしてベースにはきちんと敬語があることをチェックしましょう。

 言葉に気をつけなくてはならない理由,それはコミュニケーションをするうえで相手の尊厳を守り,不快にさせないための配慮だといえるのではないでしょうか。

 介護の現場においても,利用者が気持ちよく過ごせる配慮ができている施設を選びたいものです。

≪介護職員の人間性が問われています。生活の場になっている介護施設で,利用者と介護職員との関係に,安易に第三者(利用者の親族?)が口出しすべきではないのかもしれませんが,介護施設もある意味では公共の場でもあります。第三者の存在を常に意識した言葉遣いが必要なのでしょう≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>