それでは,高齢者を取り巻く医療・経済環境を概観します。
医療分野におけるコロナ対策は,「PCR検査を増やす」と言ってから,もう半年が経とうとしていますが……。保健所経由は絞りがかかって,かつ,遅い。少なくとも民間の検査よりも遅いようです。
また,感染者数の減少や軽症者の増加についての報道に目を奪われがちですが,高齢者は同時に重症者数と死亡者数にも注目しているのではないでしょうか?そして,そのほとんどがTV視聴者です。そのTVが,コロナの危険性を強調しているように思うのは,私だけではないでしょう。
このような現状では,高齢者の旅行マインドが冷えざるを得ない,それどころか,すでに凍り付いているのかも知れません。
経済を回すためには,高齢者のそれを融解させる方策しかありません。
その善悪は別にして,高度成長期の消費マインドを取り戻すべく,デフレマインドからの脱却を目指した長期政権が,それを果たせずに匙を投げたのはつい先日です。
国民のマインドを変えることは容易なことではありません。それが,高齢者であればなおさらでしょう。国民のマインドをコントロールすることは至難の業です。少なくとも,高齢者の旅行マインドを復活させるには,金融や経済政策だけではないことが明らかです。また,Go toキャンペーンは,カンフル剤に過ぎず,高齢者の旅行マインドは凍てついたままです。
経済を回すためには,高齢者が旅行に出かけても安心な体制を作ることです。宿・交通機関・観光地においてはもちろん,もし感染した場合にも,長期の入院や死に至ることがない体制を確立するしかありません。
と同時に,それまで,観光業が生き残ることができる程度の経済的支援を。
<番外> ← TV等ですでに大きく報道されているので。
Go toトラベルは,35%の割引率のゆえに高額な旅行に効果を発揮しているようです。しかしながら,経済的基盤の弱い中小には恩恵がないようです。このままでは,業界再編や新たな分断をもたらすことに。
以上が,withコロナと経済活動の両立についての一面です。
お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>