全身麻酔の所為か,身体がだるく,それがとても不快だった。また,傷口などの痛みより,右肩に強い違和感を覚え,ストレッチを繰り返した。
私がいるのは,9階の南側に向いた4人部屋で左奥。右奥の方は退院した直後に私が入室したことが後でわかった。
入院第2日目
それにしても,静かだ。消化器外科の術後の病室だから,コロナで面会ができないから。
尿カテーテルがとれて,歩いて洗面台やトイレを利用した。同じ病室の左手前の方とは,すれ違ったときに挨拶をした。右手前の方は,術後の状態が芳しくないようで,常にカーテンが。
フロアを歩いてみた。ある個室の前では,テレビの音がした。ある病室では患者と看護師との会話は聞こえた。談話室に3人ほどいたが,患者同士の会話はなかった。
私は十数年前,埼玉県の日光街道が通る煎餅で有名な街の市立病院に,蜂窩織炎で2週間ほど入院した。整形外科の6人部屋であった。期間が長かったからか,同室者といろいろ話をしたような記憶が……。
それ以前に,知人が骨折して整形外科に入院し,お見舞いに行ったときには6人部屋の中で,まず同室者の皆さんに紹介されてから,病室に入ったような。知人と話をしている最中に,同室者同士の会話が途切れることがなかったような記憶が……。
それらの会話のほとんどは,他愛もないことかもしれない。極論すれば,どうでもいい話。
その様子を仕事上の先輩に話すと,その先輩は私に
「どうでもいい話ができない人に,大切な話はできないもんだよ」
と言った。
私はそのことばの意味を大切にして仕事に励んだ。
お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>