巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

高齢夫婦の生活満足度,低い場合の解決策(若い方への応用も)

週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号を使って考えます。

 以下,上記週刊誌の紙面は< >で,私見は≪ ≫で記述します。

<大阪・門真を拠点に活動する医師・辻川覚志氏(つじかわ耳鼻咽喉科院長)が,自身の診療所を訪れるなどした地域の60歳以上の男女1067人に健康意識や生活満足度に関するアンケート調査を行なった。その結果,60代から90代までのすべての年代において「独居」の人の生活満足度は,家族と「同居」する人のそれよりも高かった。>

≪生活満足度とは,主観的な要素が大きく,一概には言えないように考えますが,あまり堅苦しく考えずに……≫

<こうした結果が出たのはなぜか。調査を行なった辻川氏は「やはり,生活の自由度が高いという要因が大きいのではないか」と解説する。>

≪自由度。これも前述の生活満足度と同様に考えることにしましょう≫

<「ひとりで」の生活の満足度をより上げるためには工夫も必要だと辻川氏は指摘する。

「ひとつは毎日,“新しいこと”に頭を使うことです。いくら複雑なことをやっていても,人間の脳はよくできているので,同じことを繰り返していると頭を使っていないのと同じになる。それが続くと認知症につながるので,毎日に変化がつけられるように心懸けたい。また,前提として食事の準備など,自立して生活できる能力が重要になります」>

≪ちょっと疑問が……。「複雑なことをやっていても(中略)同じことを繰り返していると頭を使っていないのと同じ」とは,具体的にはどんな事例なのでしょうか?≫

<女性の平均寿命のほうが長いこともあってか,少なからぬ男性が「夫婦で先に逝くのは自分」と考えがちだが,そうとは限らない。65歳以上のひとり暮らしの世帯は女性が約400万人に対して,男性も約192万人を数える(令和3年版『高齢社会白書』)。>

≪男性は女性の約半分ですが,ここでの問題は数の多寡ではなく,「ひとり暮らし」そのもので,いかに生活するかです≫

<辻川氏は「これだけ長生きになってきたのだから,男性も最後はひとりになる覚悟と準備をしておいたほうがいいでしょう」と強調する。>

≪同感です≫

<つまり,「夫婦で」暮らしている時から,「ひとりで」の生活を想定するのが望ましいということだ。実は,それが夫婦ふたりでの生活を充実させることにもつながる。前述の辻川氏の調査によれば,独居などに比べて2人世帯の生活満足度は低い。>

≪私の知っている高齢者は逆のようですが……≫

<「ひとり暮らしの自由度が高いのに対して,夫婦2人の世帯は様々な面で制約があることが原因でしょう。夫も妻も,それぞれが自立して,自由に振る舞えることが,生活満足度向上のために重要です。とりわけ,夫が妻への依存度を下げることが問題の解決につながることが多い」(辻川氏)>

≪「夫が妻への依存度を下げる」という提案には,賛成です。ただし,単に自由の対義を制約と考えるのではなく,生活満足度が低くない夫婦は上手に役割分担すると同時に,相手方を欠くことができない存在として『思いやる』ことを実践しているように思います。それは高齢夫婦だけでなく,異なる生活をしてきてある日から生活を共にするようになった夫婦や,新たに家族がひとり増えた夫婦にも言えることではないでしょうか?≫

<夫の定年退職などで,夫婦で一緒に過ごす時間が増えたことが家庭不和の原因になることは少なくない。>

≪そのような夫婦は退職前から問題があったからで,けっして夫婦で一緒に過ごす時間が増えたことが原因ではありません。夫婦は男女(差別的にではなく)である前に,人間です。そして,人は人によって成長できるのです≫

 *週刊誌では,単身赴任の事例と男の側の「食の自立」を提案があり,<最後はひとりになる生活を前提に生きていくのがいいのではないか>という言葉で,結んでいます。

≪しかしながら,私は一人になったときに亡き人の存在の大きさを認められる人になりたいと思います≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>