巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

高齢者ヘイト

 以下は,報知新聞社提供記事(経済アナリスト・森永卓郎 氏による)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 岸田政権は,新型コロナの扱いを5月8日に2類相当から5類相当へと引き下げる。確かに感染第8波の感染者数は,すでにピークアウトしているが,死亡者数は高水準が続いており,第8波だけで累計2万1000人を超えて,東日本大震災の死亡者数とほぼ並んだ。それにもかかわらず政府がコロナ規制の緩和を急ぐ背景には,政治家は誰も言わないが,「高齢者が亡くなるのは仕方がない」と心の中で思っているからではないだろうか。実際,死亡者の9割は,70歳以上の高齢者だ。  

 ある若手経済学者が日本経済の低迷を受けて,「高齢者に集団自決してもらうしかない」と発言したが,彼はその後もメディアに出続けている。例えば,同じことを障害者とかLGBTとか女性に対して言ったら,即刻アウトになるだろう。それが,対高齢者となると,言いたい放題なのだ。  

 多くの若者たちが,賃金が上がらず,生活が苦しいのは事実だ。しかし,それは高齢者が社会的な権力を独占し,高額の社会保障を享受して,若者の生活を圧迫しているからではない。私の周囲を見渡しても,低年金で暮らしがままならずに,アルバイトを続ける高齢者が圧倒的に多いのだ。ただ,歴史をみても,深刻な不況の下では,誰か悪者を見つけ出して,そのターゲットをバッシングすることによって,政権が国民に自分たちの正当性をアピールするということが,さんざん行われてきた。  

 もちろん世代間対立はよくないのだが,このままだと高齢者が一方的に悪者になり,下手すると社会から抹殺されてしまうので,高齢者は,そろそろ立ち上がるべきだ。いまの高齢者の中心は,団塊の世代だ。彼らは,学生時代には全共闘として,闘っていた。その元気をいまこそ取り戻すべきではないだろうか。

≪お年寄り・高齢者を大切にしない国の末路は……。氏のおっしゃる団塊の世代は,戦後の食糧難の時代に,生まれた方々です。そして,功罪はあるにせよ日本の高度経済成長を支えた企業戦士?とその配偶者です。その方々をないがしろにして,よいものでしょうか?≫

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30年前に預けた「定期郵便貯金」がいつの間にか消滅?

 以下,TBS NEWS DIG 提供記事(まるっと!サタデー 2022年12月10日放送より)のほぼほぼコピペです。

 満期から20年と2か月で郵便貯金が消滅し,その額は1年で457億円にものぼっていることが分かりました。貯金の引き出しを促す「催告書」の約8割が,貯金者の元に届いていないということです。

30年前に預けた「定期郵便貯金」がいつの間にか消滅?満期を過ぎて放置し続けると資産を失ってしまうおそれ

■放置されたままの郵便貯金はありませんか?

 満期が過ぎているのに放置している「郵便貯金」を持っていないか。番組では街で聞いてみました。

70代女性

「忘れちゃいますよね。年を取ると」

70代女性

「何年かわかりませんけど,置いてありますね」

■消滅してしまう貯金は年間457億円

 中でも注意したいのが,かつての「定額郵便貯金」。もしかすると権利を失い消滅しているかもしれません。ここ数年で消滅した貯金は増え続け,去年1年だけでも11万7千件,金額にして457億円にものぼります。

 街の人は・・・

50代女性

「え?そんなに?457億,すごい!」

70代男性

「もったいないね。どこにいくの?」

■民営化前の郵便貯金は消滅のおそれ

 権利を失い消滅した貯金は国庫へ入ります。国のお金になるのです。消滅の可能性があるのは郵政民営化前の2007年9月以前に預けられていた「定額」,「定期」などの郵便貯金です。中でも「定額貯金」は,年利が5%もあった時代もあり,多くの人が利用していたといいます。

 「定額貯金」の場合,満期は10年。その満期から20年が経過すると,貯金の引き出しを促す「催告書」が届きますが,引き出されなければ2か月後には消滅してしまいます。

■引き出し促す「催告書」も8割が未達

 郵政民営化前の定額貯金などを管理する郵政管理・支援機構によると,この3年間で発送した「催告書」は30万6000通。しかし,その8割が「宛先不明」などで本人の元に届かず,戻ってきたということです。

 そして今,まさに消滅の危機にあるのは「バブル景気」が終焉を迎える1992年前後に始められた貯金。心当たりのある方は,直ちにゆうちょ銀行まで連絡してほしいということです。

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亡くなった親の財産のありかがわからない!預金口座を調べる方法は?

 以下は,fuelle提供記事(文・fuelle編集部)のほぼほぼコピペです。

 いつかは必ずやってくる親との別れの日……。親が亡くなった時,子であるあなたは,親の財産を相続する権利があります。

 その際,親がどんな財産を持っていたかを調べることになります。不動産や自動車であれば比較的わかりやすいですが,預金口座は複数持っている場合が多く,そもそもどんな銀行に口座を持っていたかさえわからないこともあります。たとえ子であったとしても,故人のすべての口座を把握している人は少ないのではないでしょうか。

 では,故人の口座を調べるにはどうしたらよいのでしょうか。

■故人の預金口座情報がわかっている場合

 あなたが故人の子である場合,親の通帳の保管場所を知っていることも多いでしょう。その場合は,預金口座情報を調べるのは簡単です。

 また,預金がある銀行名しかわからないような場合でも,あなたが相続人であれば,銀行に支店名や口座番号を照会できます。

■故人の預金口座情報がわからない場合:①取引関係者へのヒアリング

 故人の預金があることはわかっているけれども,通帳や明細などが見つからず,預金口座の情報がまったくわからない場合にはどうすればよいのでしょうか。

 その場合,もし確定申告などで故人が頼っていた税理士がいれば,その税理士が預金口座の情報を知っているかもしれません。

 また,故人が会社に生前勤めていれば,会社が給与振込口座を把握しているでしょう。故人が会社経営者や個人事業主であれば,取引先からの報酬の振込口座があるはずなので,思い当たる取引先に問い合わせてみるとよいでしょう。

■故人の預金口座情報がわからない場合:②遺産分割調停での質問

 故人の財産の分割方法について,親族間で争いがない場合には良いのですが,争いがある場合,自分ではなかなか故人の情報を入手できないことがあります。

 こういった場合,裁判所で遺産分割調停という手続が行われることが多いでしょう。故人についての情報が容易に手に入らない場合,遺産分割調停手続において,裁判所を介して他の相続人に質問してみるのも方法のひとつです。

 ただし,この場合,漠然とした質問では受け付けてもらえないので,銀行名や支店名など,ある程度の情報は必要になってくるでしょう。

■亡くなった人の口座は凍結される

 銀行口座が凍結される(お金を引き出せなくなる)のは,名義人が死亡した事実を銀行側が把握したときです。

 たとえば,銀行の窓口に行って「ここの口座を持っている父が亡くなったのですが……」と申告すると凍結されます。役所から銀行に死亡の連絡が行くことはありませんが,新聞の訃報欄などに掲載された情報をもとに凍結されることはあります。

 名義人が亡くなった場合は銀行に連絡することになっています。連絡しないまま亡くなった人の口座からお金を引き出すと,借金も含めてすべて相続する「単純承認」をしたとみなされ,あとから相続放棄したいと思ってもできなくなる可能性があります。

■口座を凍結しないデメリット

 役所に死亡届を提出したことによって銀行口座が凍結されることはありません。銀行は,預金者が死亡した事実を知ったらすぐに凍結手続きをしますが,基本的には親族が報告して口座の凍結に至ります。

 死亡した人の銀行預金は,相続財産となり,相続人が相続します。銀行口座を凍結しないと,相続人の誰かが勝手に使い込みをするなどして相続人の間でトラブルに発展するケースも。

 また,死亡した人の財産より借金が多い場合には相続放棄ができますが,相続人が勝手に引き出して利用すると単純承認したとみなされてしまう危険性もあります。このようなデメリットがあるので,基本的には親族が死亡したら即座に銀行に連絡して口座凍結の手続きをするべきなのです。

■生前にきちんと話し合っておくことが大事

 故人の預金口座の情報を調べなければいけない機会はめったにないと思いますが,そのような事態になった時,いざ調べようとすると意外に難しいものです。

 預金口座の手がかりがまったくない場合,すべての銀行に照会をかけるというのは現実的ではないので,生前にきちんと口座情報を話し合っておくことが望ましいでしょう。

 話し合うことが難しいような場合でも,故人の郵便物などはしっかりと保管しておくことをおすすめします。

 

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「ふるさと納税」でハマりがちな「落とし穴」

 以下は,現代ビジネス提供記事(志村 織帆による)のほぼほぼコピペです。

 食品をはじめ,日用品や光熱費など,さまざまなモノの値上げラッシュが続いている中,今までふるさと納税をしてこなかった方も,家計を助ける意味でもトライしてみようかと考えている方が多いのではないでしょうか? 年間300件のお金の相談に乗っている筆者が,実際に出会ったお客様のふるさと納税の失敗談とともに,どうすれば良かったのかを解説していきます。

ふるさと納税には2つのメリットがある

 まず,ふるさと納税をするとどのようなメリットがあるのかおさらいをしておきましょう。

・応援したい自治体に寄附ができる

・自己負担2,000円でお礼の品(返礼品)がもらえる

 ふるさと納税は,自分が応援したい自治体に寄附ができる制度です。寄附をした金額から自己負担の2,000円を引いた金額が,翌年の住民税から控除されます(確定申告をした場合は,控除される金額に差はありませんが,寄附をした年の所得税と翌年の住民税から控除されます)。

 また,寄附をした自治体から,返礼品が送られてくる点も魅力です。

 実際に出会ったお客様が失敗してしまった7つのケースをご紹介していきます。

ケース1:ふるさと納税は節税できる制度だと思っていました

 これはよく勘違いしている方が多いですが,ふるさと納税は節税ではなく,あくまでも本来払うべき税金を前払いしている仕組みです。節税にはなりませんが,自己負担2,000円で,それ以上の返礼品が受け取れるので,ふるさと納税をした方がお得ということになります。

 また,ふるさと納税サイトによっては,ポイント還元があるサイトもあるので自己負担2,000円をポイント還元で実質的に少なくすることも可能です。

ケース2:年収が減ってしまい,ふるさと納税の上限額を超えて,ただの寄附になってしまいました

 収入に波がある自営業の方,会社員の方でも業績によりボーナスの変動や,想定よりも医療費がかさんでしまい医療費控除の対象になった方など,ふるさと納税の上限額が変わることが考えられます。

 収入として確実に見込める金額分のふるさと納税をしておいて,控除限度額ギリギリまでふるさと納税を行いたい場合は,給与が確定する12月あたりに残りの分を調整して行うと,そのような事態を避けることができます。

 万が一控除限度額を超えてしまった場合は,限度額を超えた分はふるさと納税の対象からは外れてしまいますが,確定申告をすると「寄附金控除」は適用されるので,できるだけ自己負担額を減らしたい場合は,後述するワンストップ特例制度ではなく確定申告を利用しましょう。

 また,産休中や育休中に支払われる出産一時金や育児休業給付金などは給与所得に含まれません。そのため育休前後の年は,ふるさと納税の控除限度額に大きく波がありますので,事前にシミュレーションをして限度額を超えないように注意をしましょう。

「ワンストップ特例制度」の注意点とは?

ケース3:年末に駆け込みでふるさと納税を行い,返送書類がふるさと納税をした自治体に1月10日までに到着せず,ワンストップ特例制度を使えませんでした

 先ほども名称が出てきましたが,ワンストップ特例制度とは確定申告をせずに簡単に申請ができる方法です。自治体から届く「ワンストップ特例申請書」という書類に必要事項の記入と本人確認書類を返送するだけで申請ができます。

 しかしこの制度を使うには,寄附をした自治体に返送書類が1月10日までに到着していなければいけませんので,もし間に合わなかった場合は,確定申告をしましょう。

 以下の全てに当てはまった場合は,ワンストップ特例制度を利用することができます。

・給与所得者

・2箇所以上から給与などの支払いを受けていない

・年間の給与収入の合計が2,000万円以下

・給与所得以外の所得がない

・今年寄付した自治体数は5自治体以内

・確定申告をする予定がない(確定申告が必要な例:初年度の住宅ローン控除を受ける・医療費控除を利用するなど)

 また,ワンストップ特例制度をオンラインで申請ができる自治体も出てきています。マイナンバーカードがあればオンラインにて申請が可能という制度で,書面での申請書類や本人確認書類の返送が不要です。

 さらに住所変更などが発生した場合も複数の自治体に一括で変更手続きができるようになるサービスもあるなど,今後オンライン申請対応の自治体が増えてきた場合は,さらにふるさと納税の手続きが簡単になりそうです。

ケース4:寄附先が5つの自治体を超えてワンストップ特例制度が使えなくなりました

 ワンストップ特例制度を使いたい場合は寄附先を5自治体までにしましょう。すでに6自治体以上に寄附を行っている場合は,確定申告を行う必要があります。

 ワンストップ特例制度は寄附をした自治体に対しそれぞれ「ワンストップ特例申請書」と本人確認書類の返送を行う必要がありますが,確定申告は「寄附金受領証明書」をまとめて提出すれば良いので,複数の自治体に寄附をしている場合は,一度で手続きが済む確定申告のほうが楽だと感じるかもしれません。

引っ越しした場合は手続きを忘れずに

ケース5:引っ越しした際に追加の手続きが発生するのを知りませんでした

 ふるさと納税は,寄附をした翌年の1月1日時点での住所地に揃えておく必要がありますので,ふるさと納税をした後に引っ越しをした場合は追加の手続きが発生します。

 ワンストップ特例制度を利用する場合,「ワンストップ特例申請書」提出前の場合は,申請書に記載されている旧住所を新住所に修正して返送をします。

 すでに提出後の場合は,追加で「申告特例申請事項変更届出書」を提出する必要があります。提出期限はワンストップ特例申請書の締め切り同様,寄附をした年の翌年1月10日までに寄附をした自治体に到着する必要がありますので,余裕を持って行いましょう。

 確定申告を行う場合は,返礼品が届く前に引っ越しをした場合を除いて,特に変更の手続きをする必要はありません。

 実際に筆者もふるさと納税をした後に引っ越しをしましたが,複数の自治体に寄附をしていて,それぞれに変更の届出をする必要があったため,確定申告をしてしまった方が楽でした。

ケース6:ふるさと納税をする名義を間違えてしまいました

 ご家族分のふるさと納税の手続きを行いたいという方もいらっしゃるかと思いますが,ふるさと納税の制度上,寄附をする方と決済をする方は同一である必要があります。

 例えば,妻が夫の名前で寄附するつもりでしたが,決済を妻名義のクレジットカードで行ってしまった場合は,生計を共にしている家族であっても控除されません。必ず寄附する人と同じ名義のクレジットカードやアカウントを使用するようにしましょう。

 万が一名義を間違えてしまった場合は,寄附をした自治体によっては名義変更の対応をしてくれるところもあるので,一度自治体のQ&Aサイトを確認した上で,相談をしてみましょう。

お得にふるさと納税を活用する3つのポイント

ケース7:医療費控除で確定申告をしたら,ふるさと納税のワンストップ特例制度が無効になってしまいました

 すでにワンストップ特例制度でふるさと納税の申請を済ませていても医療費控除や住宅を購入して初めての年など,何らかの理由で確定申告をしなければいけなくなってしまった場合は,ワンストップ特例制度の申請が無効になるため,確定申告にて再度ふるさと納税の申請が必要です。

 今回は実際に出会ったお客様のふるさと納税の失敗談とともに,「どうすれば良かったのか?」を解説しました。まとめとして,お得にふるさと納税を活用するポイントは3つです。

・ポイント還元がある「ふるさと納税サイト」を選ぶ

(さらにポイントサイトを経由してふるさと納税サイトに飛ぶというひと手間を加えることでポイントをダブルで獲得できることもあります)

・収入として確実に見込める金額分を早めの時期に行い,人気の返礼品を在庫があるうちにゲットする

・控除限度額ギリギリまで行いたい場合は,12月に年収が確定した段階で残りの金額分のふるさと納税を行う

(年収が確定する年末にふるさと納税を行うと,ワンストップ特例制度の締め切りに間に合わず利用できないことが多いので,確定申告をする必要があります)

 万が一,ワンストップ特例制度を利用して失敗してしまった場合でも,その後変更の申請か,確定申告をすれば問題ないことがほとんどです。失敗を恐れずに,是非一度ふるさと納税に挑戦してみましょう。

 

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18歳からの「投資」 の注意点

 以下は,著作権が日本FP協会に帰属するものを,一般用にアレンジしたものです。最後に≪私感≫を付け加えました。

学習指導要領の改訂により,2022年4月から高校の家庭科で「資産形成」の内容が組み込まれました。さらに,同時期に成年年齢が20歳から18歳へ引き下げられ,18歳より自らの意志で金融商品の取引ができるようになることから,若年層の投資熱が高まることが予想されます。新成人となった「18歳」に対するアドバイスです。

 

18歳の投資デビューが増える?

 2022年4月から高校の家庭科では,家計管理の基礎を教える授業で「資産形成」に触れられるようになりました。

 家計管理に加えて,ライフプランやリスク管理金融商品のメリットやデメリットについても触れられ,高校生が株式や債券,投資信託といった基本的な金融商品の特徴について学ぶようになります。

 それに応じて,学校現場だけでなく,金融教育や投資のイベントも増え,高校生から投資について考える機会が多くなることが予想されます。

 また,民法の改正により2022年4月から成年年齢が20歳から18歳へ引き下げられました。*「年齢計算に関する法律」参照

 高校の授業で投資について学ぶようになり,さらに18歳で成人となることで,実際に投資してみようする方が増えるでしょう。

未成年口座ではなく通常の口座開設が可能に

 未成年(かつ未婚者)のうちは,親権者または未成年後見人の同意があれば,未成年口座を開いて投資をすることができます。

 成人になると父母の親権に服さなくなるため,一人で契約ができるようになることから,保護者の同意なしに,証券会社に一般口座を自分で開き,一人で投資取引ができるようになります。

 さらに,未成年口座では取り扱いができない信用取引についても,18歳や19歳でも一人で行えるようになります。

最近は,すべてオンラインで口座開設が完了できるネット証券も増えています。18歳になった高校生が,父母の目の届かないところで投資をスタートする可能性もあります。

18歳から購入しやすい金融商品

 18歳では,どのような金融商品に投資をはじめたらよいでしょうか。個人が取引できる主な投資には,株,債券,投資信託など,様々な商品がありますが,初めて投資をするのであれば,少額で,できるだけリスクが小さいものから始めるべきでしょう。

 その際,少額でできる投資としては,投資信託の積み立てやスマホ少額投資などが考えられます。

 ネット証券の中には,月100円から投資信託の積み立てができるところもあり,少額で購入時期の分散もできます。

 無理のない金額で始めることで,長期で積み立てを続けることが可能です。このように,少額かつ長期の積立投資を提案すれば,値動きをそれほど気にする必要がないため,学業への支障も出にくいと言えます。

 積立投資をアドバイスする際は「つみたてNISA」も選択肢に入るでしょう。

 これまでつみたてNISAを利用できるのは20歳からでしたが,2023年1月1日以降は,18歳から利用できます。

 非課税制度を活用できることに加え,低コスト(信託報酬が一定水準以下,販売手数料0円)かつ,毎月分配ではないもので,長期投資に適していると金融庁が判断した商品のラインアップに絞られているため,投資初心者でも利用しやすいと言えます。

 また,2024年からNISA制度の改正により,つみたてNISAは口座開設期間が5年間延長され,2042年まで口座開設ができるようになります。

 2042年に購入した商品は,2061年まで非課税で保有できるため,長期間,じっくり投資することにも向いています。

 一方で,つみたてNISAでは個別株などへの投資はできず,NISA口座と他の課税口座との損益通算や損失の繰越控除もできない点は注意が必要です。

 そのほか,スマホ少額投資(スマホアプリを使った少額でできる投資)も一案です。

スマホ専用の投資サービスで,証券会社にもよりますが,1株単位(単元未満株)のほか,100円や500円,1000円などの少額で日本株や米国株に投資することもできます。

 株に興味がある場合に,いきなり単元株を買うのではなく,少額で試せるというメリットがあります。

 ただし,通常の株式投資に比べて一般的には売買コストが高めで,指値注文ができないデメリットもあります。

 また,単元株に達するまでは原則として株主優待がなく,株主総会での議決権もありません。

 ほかにも,ポイントを使って投資できるサービスも増えています。

 まずは投資を体験してみたいという人には,一例として,比較的気軽に投資体験ができる,ポイント投資を提案するのもよいでしょう。なお,ポイント投資は現金を使わずに投資ができますが,ポイント欲しさに買い物などを重ね,かえって資金不足に陥ることのないよう,事前の注意も必要です。

 このようにいずれの商品やサービスにおいても,メリットとデメリットがあります。

知っておきたい基本中の基本

 投資をする際に知っておきたい基本が,「低リスク・高リターン」といった『おいしい商品』は世の中に存在しないということです。

 リスクとリターンは相関関係にあり,高いリターンを求めればリスクが高くなり,リスクを抑えれば,期待リターンも低くなります。

 加えて,投資をする際には対象となる金融商品の特徴を理解することが不可欠です。

 また,短期間に売買を繰り返すような"投機"ではなく,時間をかけてじっくり資産形成を目指す"投資"でなければなりません。

 短期的な値動きに対して一喜一憂するのではなく,毎月定額を積み立てていくことで高値づかみを防ぎ,コストを平準化させながら,長期的な視点で投資することが必要です。

 なかには,周囲から「必ず儲かる」などと誘われてまとまったお金を投じるケースや,借入してまで投資するケースもあるかもしれません。

 言うまでもなく借金をしての投資は厳禁です。

 また,自分が理解できないものへ投資をすることも危険です。

 もし,少しでも不安を覚えたら,一人で思い悩まずに,保護者や消費者ホットライン(番号「188」)などに相談することも必要です。

 大きな損失を被ることのないように,早めに対処する方法を事前に覚えておきましょう。

 いずれも,初めて投資をする18歳が,大きな損失を被り,投資について苦手意識を持ってしまうことのないように,投資の仕組みを理解したうえで,大きな失敗を回避できるようにしなければなりません。 

保護者に伝える「18歳の投資」の注意点

 未成年者の場合,親権者または未成年後見人の同意を得ずに締結した契約は,原則として「未成年者取消権」によって取り消すことができます。

 そのため,これまでは,知識がない状態で安易に契約を交わしても,20歳未満であれば契約を取り消すことができました。

 しかし,成年年齢引き下げにより,今後,未成年取消権が適用されるのは18歳未満となることに注意が必要です。

 成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたばかりで,現在の18歳や19歳は,自分が成人である自覚ができていない人もいるかもしれません。

 ネット上の不確かな情報を元に一人で投資をはじめ,詐欺等の犯罪にあう可能性もあるため,保護者に注意を促したいところです。

 また,中高生から18歳くらいの子どもを持つ保護者自身も,投資についての知識を持っておくことが必要です。

 わが子が投資について興味を持ちはじめたときに,家族で投資について話す機会を持ちましょう。

※本記事の情報は,特定の商品や投資手法を推奨するものではありません。また,投資助言にあたる行為を行うなど,資格・認可が必要とされる業務については,当該資格・認可を得るか,資格・認可を有する専門家との協働が必要です。

≪かつて後見人制度が眠っている高齢者の資産を市場参入させる側面を有していたように,成人年齢を引き下げて,無知・浅薄な知識を利用して市場に取り込むだけにならないことを切望します。実質の欠けた株価のためなら,子供や若者を大切に育てたことにはならず,日本の将来も……。本来,教育後に選挙権付与・成人年齢の引き下げ等があるべき,と考えるのは私だけでしょうか?≫

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「標高」と「海抜」はどう違う?

明けましておめでとうございます<(_ _)>本年もよろしくお願い申し上げます。

 以下は,dメニューマネー提供記事(文/編集・dメニューマネー編集部)のほぼほぼコピペです。

 高さを表す基準の「標高」と「海抜」。どちらもよく見かけるものですが,2つの意味は少々異なります。「標高〇m」などと書かれた看板は意外とたくさん立っています。

 高さの表示は山の頂上ではもちろん,道路沿いや公共施設でも見かけますが,「標高」や「海抜」の表記は場所によって異なるようです。紛らわしい2つの言葉ですが,どのように違うか分かりますか?

■同じ場所で「標高」と「海抜」が異なると混乱を招いてしまう

 「標高」とは,東京湾の平均海面を0mの基準面として,基準面から測った高さのことです。国土交通省の付属機関である国土地理院では,日本の土地を「標高」で表します。標高は広く使われる基準ですが,実際に海面から測量するのは実用的ではありません。

 そこで1891年に国内の高さの基準となる「日本水準原点」が,東京都千代田区永田町に設置されました。その後,関東大震災による地殻変動の後と,東北地方太平洋沖地震による地殻変動の後に,水準原点の高さは改定されました。

 日本には全国に2万点あまりの水準点が設置されており,標高を測る際の基準になっています。

 本来の「海抜」とは,近隣の海面を0mの基準面として,基準面から測った高さのことです。ただ標高と海抜が異なると混乱を招くので,一般的には海抜を表示するときにも東京湾を基準にしています。

 東日本大震災以降,国土交通省では津波被害を軽減するための取り組みとして,道路上に海抜情報を表示するよう推進してきました。表示シートの寸法は縦30cm,設置高さは視界に入りやすい1.5m程度とされています。

 防災関連では津波を意識するために「海抜」が使われます。

■解答:「標高と海抜」の違いとは……

 「標高」とは東京湾の海面から測った高さのことで,「海抜」とは近隣の海面から測った高さのことです。実務的にはどちらも同じ数字になります。

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>

「みんな~」「絶対~」と言う人が損する理由,ミスや失敗を指摘する際は「事実の指摘」を

 以下は,東洋経済オンライン提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 「価値観の違うメンバーをチームとしてどうまとめるか」そんな悩みを抱えるリーダーにおすすめなのが「アドラー心理学」の考え方・メソッドです。

 価値観の多様化と上下関係のフラット化が進んでいます。これに伴い,現場のリーダーには,「価値観の違うメンバーをチームとしてどうまとめるか」,「それぞれの価値観を尊重しつつ,どうチームとして成果を出すか」など,新たな悩みが生まれています。このような悩みを抱えるリーダーにおすすめなのが「アドラー心理学」の考え方・メソッドです。

 『みんな違う。それでも,チームで仕事を進めるために大切なこと。』より一部抜粋し再構成のうえ,してないようで意外としてしまう「極端なものの見方・とらえ方」について解説します。

「絶対」「必ず」などの決めつけをしない

 してないようで意外としてしまう「極端なものの見方・とらえ方」についてお話ししていきましょう。

 まずは,「決めつけ」があります。

 「絶対」「〜に違いない」「必ず」といった断定する言葉で表現することはありませんか。こうした「決めつける言葉」が出たときは要注意です。この「決めつけ」を避けることも大事です。

 例えば,部下の仕事ぶりを「絶対,手を抜いているに違いない」と決めつけるときなどもこれにあたるでしょう。

 たしかに,仕上がってきたプレゼン資料は,不完全なものです。でも,その事実だけを見て「絶対,手を抜いているに違いない」というのは,やはり決めつけです。「手を抜いたのかもしれない」は可能性の1つとしてありますが,「体調が悪いのかもしれない」のです。あるいは,「子どもと奥さんが2人とも風邪で寝込んでいて,看病や家事のことで忙しい」のかもしれないのです。

 それなのに「絶対」「〜違いない」という言葉を使って決めつけてしまうのは,短絡的で,状況把握に欠けるといえるでしょう。

 「◯◯さんは,大事なときにかぎって必ず休む」なども決めつけです。もちろん10回のうち10回とも大事なときに休んでいたら,「いつも」「必ず」は的確です。しかし,10回中3〜4回であれば,「30%」や「10回に3回」とそのまま表現するのが適切です。

 もし,「絶対」「〜違いない」「必ず」などの言葉が自分の中から出てきたら,次のように自分に問いかけ,考えてみるようにしてください。

「本当に,〝絶対〞のことか?」

「〝違いない〞と決めつける前に,ほかに可能性はないだろうか」

「〝必ず〞と思う根拠は何?」

なるべく,決めつける姿勢は避けたいものです。部下にミスや失敗を指摘するときなどは,とくにこれらの言葉は避けるようにしましょう。

 ミスや失敗を指摘する際は,「事実の指摘」をすればいいのです。

「最近,書類の提出が10回に5〜6回は遅れますね」

 部下とコミュニケーションをとるときに大切なことは,極端な言い方を避け,事実を淡々と述べることです。

「みんな」「全部」などと大げさに言わない

 時々,「みんな,わかってない」と言う人がいます。私は「みんな」という言葉が出ると,「あ,誇張の表現をする人だな」と思います。そして,「みんなとは何人でしょうか」と質問したりします。こうした「みんな」のような,事実を大げさに表現してしまうことを「誇張」と言います。

 例えば,「部下がみんな言うこときかないんです」と言う人がいます。しかしよくよく話を聞いていくと,部下が5人いたとしたら,5人が5人とも,同じように言うことをきかない,ということはないのです。

 たしかにAさんは,反抗的で言うことをきかない。けれども Bさんは時々反論することはあっても概ね仕事をしてくれる。Cさん,Dさんに至っては,人の顔色を見て動いてしまう傾向はあるが,穏やかな性格です。Eさんは,反抗的というより,言われたことだけを淡々とやるタイプなのです。

 このように,よくよく見ると,それぞれ違うものです。「みんな」という言葉でまとめてしまっては現実を見誤ります。

 こうしたものの見方をしてしまうのは,「Aさんが反抗的で,Eさんは自主的に仕事をしない」のような出来事が続いてイヤになってしまったときなどです。

 悩んでいたり,落ち込んでいるときに,「みんな」という誇張の言葉が出てきてしまいがちです。ほかにも「全部」「いつも」などの「大げさに表現している言葉」があったら,気をつけるようにしましょう。

 「過度の一般化」も気をつけたいことの1つです。

 たとえば,新人が最初の営業先の企業ですごく冷たい応対をされたとします。するとその新人が,

「私は,いつもいつもまわりの人に冷たくされるんです」

「私は,絶対に営業に向いていません」

と悩んでいたとしたら,あなたはどう思いますか。

「たった1回,厳しい営業先にあたったくらいで何を言ってるんだ」

「1回の経験で,未来の可能性をつぶしてしまうなんて,もったいない」

などと思いませんか。

 1つの例だけをとって,「◯◯すると,いつも○◯になる」と,すべてのことに当てはめてはいけません。こうした「過度の一般化」は避けたいものです。1つや2つの事例をもとに,「私はいつも◯◯になる」と悲観するのでは,いろんなことに挑戦できません。

 たしかに,100回中100回続いたら,そこは考えてやり方を変えたほうがいいといえます。しかし,1,2回続いただけで「私はいつも◯◯になる」「いつもこうだ」と言うのは,過度の一般化に当たります。

 以前,有名な方を名指しして,「私は,あの人と友達なんだ」と言ってきた人がいました。私はびっくりして「え? それはすごいですね。今でも,よく会うのですか?」とお尋ねしたら,「大学が同じで,大学のときに1回だけ遊んだよ」と返されてもっと驚いたことがあります。これもある意味,「過度な一般化」といえます。「1回遊んだら友達」というのも,極端です。

「べき」「ねばならない」を手放す

 リーダーにかぎらず,どんな人であっても,人間関係が苦しくなりがちな人には特徴があります。それは「べき」や「ねばならない」という思考回路が強い人です。

「時間にはゆとりをもって行動すべき」

「与えられた目標は絶対クリアせねばならない」

「仕事が終わっていないのに定時で帰るべきじゃない」

 こうした「べき」「ねばならない」が強い人は,自分で自分をルールで縛ってしまいます。そして,やりすぎて苦しくなってしまうのです。これを相手に押しつけるようになると,今度は人間関係がギクシャクしだします。ルールばかりで相手も苦しくなるのです。

 「メールにはすぐ返信すべき」という価値観を部下に押しつけたり,「自分が指示した仕事が終わらないうちに帰るなんて」と部下に対してイライラしてしまったりします。こうした「べき」「ねばならない」は,個人の価値観そのものです。価値観が多様化した今の職場で,それを強くもってしまったら,人と衝突する原因になりますし,自分もまたつらくなるものです。

 リーダーになったら「べき」「ねばならない」をなるべく手放すようにしましょう。部下と不必要な衝突を避けるためにも,自分の心を守るためにも大切なことです。お互いが少しずつ折り合いをつけ,できることを探すこと。そうしたことが建設的な行動,賢明な選択といえるのです。

 「『べき』と思っていたけれど,少しくらいいいか」の気持ちが,自分の気持ちを軽くし,人間関係を好転させることもよくあることです。

≪意識は言葉にれることを再確認しました。大いに「反省」。「反省」だけなら……≫

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手取りがどんどん減っていく

 以下は,PREESIDENT Online提供記事(溝上 憲文 氏による)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 手取りがどんどん減っていく…日本企業が社員給与を剝ぎ取るために30年間コツコツ続けた"悪知恵"のすべてなぜ日本人の手取り収入は下がり続けるのか。人事ジャーナリストの溝上憲文さんは「天引きされる厚生年金保険料や健康保険料などが膨れ上がる一方,支払われる給与はベアと定昇の廃止・縮小,残業代減,家族手当・住宅手当減,ジョブ型賃金制度の導入といった会社側の施策により目減りしている」という――。

手取り収入減…「戦後2番目の景気拡大」が聞いてあきれる

 日本人の給与がいつまでも下げ止まらない。

 国税庁の「民間給与実態統計調査」によると,平均年収は1997年の467万3000円をピークに減少し,2020年は433万1000円と34万2000もダウンした。

 また,厚生労働省の調査によると,2021年の物価などを加味した所定内給与の実質賃金はわずかにプラスになったものの2022年は再びマイナスに転じた。今年3月以降前年比プラス1%程度の賃金アップが続いている。しかし,最近の物価高を反映し,実質賃金は4月以降マイナス状態が続き,7月は前年比マイナス1.3%となっている(毎月勤労統計調査,現金給与総額)。

 賃金アップが物価高に追いつかず,可処分所得は確実に減少の一途をたどっている。物価高だけではない。給与から天引きされる社会保険料もこの20年間に膨れ上がり,手取り収入自体も減少している。

 例えば厚生年金保険料率は2017年に上限の18.3%に達し,健康保険料率も医療費増で10%前後に達している。これらは労使折半なので本人負担は14.15%。30万円の月給の人だと毎月4万2450円が天引きされていることになる。

 もちろんそのほかに介護保険料や雇用保険料なども差し引かれる。北見式賃金研究所の北見昌朗所長はプレジデントオンライン(2022年8月30日)で,前出の民間給与実態統計調査の97年の平均年収が2020年に減少しているにもかかわらず,社会保険料はその間に年間15万8000円,住民税は12万1500円もアップしていると試算している。さらに消費税増税分と物価反映分を加えた実質収入は1997年に比べて84万5800円も減少していると試算している(いずれも「非正規含む勤労者」)。

 少子高齢化の影響で年金財政の悪化や医療費増により,たとえ給与が減っても天引きされる公的保険料は増大していく。加えて国と地方の財源を補填する税金の増税が追い打ちをかけ,家計を直撃していることがよくわかる。

 ところで本丸の給与はなぜ減少しているのか。

本丸の給与もどんどん減っているのはどういうわけか

 その背景には,言うまでもなく企業が人件費を削減するためにありとあらゆる人事・賃金制度の変革を行ってきたからだ。

 日本企業の賃金は,月給と賞与に分かれる。

 月給は,基本給と諸手当で構成される。諸手当は2つあり,所定内手当(役付手当,交代手当などの職務関連手当と,家族手当,住宅手当,通勤手当などの生活関連手当)と,所定外手当(時間外労働,休日・深夜手当などいわゆる残業代が主)となっている。

 まず基本給である。基本給はベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)が賃上げの二大要素であるが,ベアは労働組合との協議(春闘)で決まるが,経営側が最初に手をつけたのがベアの廃止・縮小だった。

 実際に厚生労働省の調査による主要企業の賃上げ率は1997年の2.90%をピークに下降し,2002年には1%台に突入,03年は1.63%だった。長期低落傾向は今も続いている。さらに2000年初頭には自動的に昇給する定昇の凍結・見直しも進んだ。

 その流れを強力に後押ししたのは経済界だった。経営側の春闘方針のバイブルとされる日経連(現経団連)の「労働問題研究委員会報告」(2002年)は,「これ以上の賃上げは論外,ベア見送りにとどまらず,定期昇給の凍結・見直しなどが求められる」と企業にハッパをかけている。

 定昇は少なくとも1990年代前半までは,大手企業であれば入社時から定年退職の60歳まで支給されていた。

 しかし2000年以降,定昇額の縮小や支給年齢の前倒し,あるいは廃止など見直しが進んだ。2004年に産労総合研究所が,今後定昇をどうしていくかを調査している(春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス)。それによると「現状を維持する」企業が30.2%,制度は維持するが「定昇額を縮小」する企業が26.4%,「適用対象を限定する」企業が15.1%。今後「定昇制度は廃止する」企業が17.0%となっている。

 では,その後どうなったのか。日本生産性本部が2013年に上場企業に実施した調査(第14回日本的雇用・人事の変容に関する調査)によると,定昇がある企業は67.6%。

「特に年齢や勤続年数に応じた定期昇給はない」企業が29.4%と約3割に達している。また定昇がある企業でも定年まで定昇がある企業は17.6%。「一定年齢まで定昇がある」と回答した50.0%の企業で最も多い「定昇停止年齢」は51~55歳の30.1%,次いで46~50歳の26.5%だが,36~40歳で打ち切る企業が14.8%もある。

 ベアの廃止・縮小に加えて,定昇の廃止・縮小や適用年齢制限が基本給の上昇を阻んでいることは確実だ。

 さらに2010年代以降進んだのが所定内手当の削減だ。とくに家族手当や住宅手当などの生活関連手当の削減が徐々に進行している。

家族,住宅手当,残業代の削減を着実に進行させる

 人事院の調査によると家族手当を支給している企業は,2016年は83.1%だったが,19年に78.0%,21年は74.1%と減少傾向にある。住宅手当を支給している企業は16年に58.5%だったが,19年に52.2%に減っている(「職種別民間給与実態調査結果」住宅手当は20年以降調査なし)。

 また経団連・東京経営者協会が2020年1~6月に実施した調査によると,従業員500人以上の企業の家族手当支給企業は76.9%,住宅手当は59.5%となっている(「昇給・ベースアップ実施状況」)。支給企業に今後どうするかについて聞いた質問では,家族手当を全廃または縮小すると回答した企業は合計8.6%,住宅手当は9.2%と1割近くに上っている。

 ちなみに手当の平均支給額は1000人以上の企業で家族手当2万2000円,住宅手当2万1300円(厚生労働省調査,2019年11月分)。廃止されると計4万3000円が月給から差し引かれることになる。

 廃止するのはもちろん人件費を削減するだめだが,その理屈付けに使われているのが職務給あるいは役割給と呼ばれるジョブ型賃金制度の導入だ。

 つまり「ジョブ(職務)や仕事の成果とは関係のない属人手当を支払う必要はない」という欧米企業の考え方と同じ理屈だ。

 月給に含まれる基本給からベアや定昇,所定内手当を次々と剝ぎ取っていくだけではない。かつては“第二の給与”と呼ばれた残業代も減少している。

 所定外労働時間(残業時間など)もコロナ禍で大きく減少した。2020年を100とした所定外労働時間指数はコロナ前の2018年は117.5,19年115.1だったが,21年は105.2,最新の22年7月も109.8とコロナ前には戻っていない(厚労省の毎月勤労統計調査)。

 また,OpenWorkの調査(2021年12月16日)によると,2013年の月間平均残業時間は46時間だったが,以降徐々に減少し,2021年は24時間。22時間も減少している。

仮に月給30万円の場合,46時間の残業代は10万7824円(160時間÷30万円×1.25)。それが24時間になると5万6256円。差し引き約5万2000円の減収となる。

給与削減の黒歴史から「希望」を見いだす方法

 残業が減った背景には2019年4月から施行された働き方改革関連法の「時間外労働の罰則付き上限規制」も影響している。原則として上限は月45時間,年間360時間となり,労使協定を締結すれば年間720時間以内まで可能となる。この規制は純粋に長時間労働を抑制するのが目的であるが,企業にとっては残業代=人件費の削減にもつながる。

 残業代が減ったもう1つの原因はコロナ禍で拡大した在宅勤務時の残業規制である。週3日以上の在宅勤務を推奨している広告関連会社の人事部長はこう語る。

「出社している場合はPCのログイン・ログオフの時間をベースに残業代を支給している。しかし在宅勤務時の残業は,残業した理由を記入し,それを上司が承認しないと認めないことにしている。出社時と違い,就業時間中でも仕事をしているかわからないし,ましてや本当に残業しているかわからないので厳格に運用している」

 その結果,在宅勤務時の残業時間は大きく減少したという。しかし残業規制を強化すると,上司はどうしても「残業時間抑制」を求める会社側に配慮し,部下も実際に残業しても上司に忖度(そんたく)して申請しない可能性もある。似たような状況を生じやすいのが,近年増加している「固定残業代制」だ。

 基本給とは別に,一定時間の固定残業代を支給する企業が増加傾向にある。固定残業代はたとえ残業時間がゼロでも支給される。つまり固定残業代の労働時間数より労働時間が少ないと,その分,得をすることになる。もちろん想定残業時間を超えて残業した場合は超過分の残業代は支払われることになっている。

 労務行政研究所の「人事労務諸制度の実施状況調査」(2022年2~5月)によると,「定額残業手当」を支給している企業は2010年には7.7%にすぎなかったが,2013年に10.7%,2018年に12.5%と徐々に増加し,22年には23.3%に上昇している。また,固定残業代の時間数の設定では,最も多いのは30時間の37.7%となっている。

 ただし,固定残業代の時間数が30時間に設定されていれば,それ以上の残業を会社が望んでいないと忖度し,30時間を超過しても社員が申告しない可能性もある。固定残業代の設定時間では10時間が6.6%,15時間が9.8%。20時間以内の企業が計31.2%も存在する。

 かくして残業代も削られていく。長年にわたる賃金制度の変革による給与削減の歴史を振り返ると,給与が上がる可能性は見つけづらい。

 残る手段は仕事を人一倍がんばり,目に見える成果を上げ続けて基本給を上げる。あるいは副業によって生活費を補塡(ほてん)する。いずれにしても厳しい時代が待ち受けている。

溝上 憲文(みぞうえ・のりふみ):人事ジャーナリスト 1958年,鹿児島県生まれ。明治大学卒。月刊誌,週刊誌記者などを経て,独立。経営,人事,雇用,賃金,年金問題を中心テーマとして活躍。著書に『人事部はここを見ている!』など。

 

≪その昔(中には今でも?),経営者がこぞって「日本の労働者の賃金は高すぎる」と言い,そのために現在の賃金体系が考え出されたように記憶しています。その頃から今日に至るまで,経営者はどんな努力・工夫をしてきたのでしょうか?責任を単に転嫁しているようにしか見えない方が多いような……。かつて「国際化」とは世界を舞台に儲けることかと揶揄されたこともありましたが,労働者の生活水準の「国際化」は等閑のようです≫

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なぜ日本企業の「賃金アップ」は実現しないのか…

 以下は,現代ビジネス提供記事(「週刊現代」2022年11月19・26日号より)

のほぼほぼコピペです。

「メイド・イン・ジャパン」の没落

 日本経済を復活させるには,賃金を上げる必要がある。これまで,多くの経済学者たちが同じ主張をしてきた。

 いったいなぜ賃金が上がらないのか。厳密な回答は難しいが,日本人の多くが「現実」を受け入れられず,政府を含め日本全体が誤った「幻想」を抱き,間違った「努力」を続けているから,としか考えられない。

 まず「現実」とは何か。それは,日本企業の競争力が低下してきているということだ。

' 20年における家電業界の世界市場シェアランキングをみると,韓国や中国が上位を独占している。1位は韓国のサムスン電子で家電業界の世界シェアの約15%を占めており,2位も韓国のLGエレクトロニクスで世界シェアは10.9%だ。また,3位は中国のハイアールで世界シェアの10.8%を占めている。ベスト10では,日本企業は4位のパナソニック(7.3%),9位のシャープ(3.8%)しかない。

 低価格かつ高品質という「メイド・イン・ジャパン」の世界的イメージは,韓国や中国などに奪われつつあり,日本の製造業の競争力は急速に低下してきている。'70年代にアメリカは製造業分野で日本との戦いに敗れたが,アップルやグーグル,アマゾンなどの巨大IT企業を生み出し,いまや世界を席巻している。日本も「現実」を直視し,戦略を立て直す必要があるだろう。

 にもかかわらず,政府は拡張的な財政・金融政策で賃金を上げられるという「幻想」を抱き続けている。これがなぜ「幻想」なのか。やや極論だが,世界全体にはA国とJ国しか存在せず,生産する財・サービスが,(1)スマートフォンと(2)固定電話の2つしかない経済を考えてみれば分かるはずだ。

「努力」の方向が間違っている

 A国は最先端の(1)を生産しているが,J国は旧式の(2)を生産しているとする。当然,両国の人々の多くが購入したいのは最先端の(1)なので,J国の人々は輸入で(1)を購入し,(2)の売れ行きは悪くなる。このため,J国の賃金は伸び悩み,政治は景気をサポートするため,拡張的な財政・金融政策を行う。しかし,これは一時的なサポートになっても,本質的な解決策にはならない。

 J国の状況は,言うまでもなく日本で起きていることと同じだ。ここで重要なポイントは,J国の人々がどんなに頑張って真面目に働き,低価格かつ高品質の(2)を製造しても,国際競争力がない財・サービスを生産する限りは売り上げが伸びず,賃金も上昇しないということだ。これは,間違った方向に「努力」をしていることを意味する。J国の賃金を上げるには,A国のような付加価値の高い財・サービスを生産するしかないのだから。

 日銀の異次元緩和は企業や政府の金利などのコスト意識や財政規律を歪め,拡張的な財政支出は将来世代にツケを先送りするだけだ。賃金を上げるには,経営者は適切な戦略を立案・実行し,労働者も生産性が高い産業領域に移行する必要がある。

 それができないのは,年功序列型賃金や硬直的な労働市場など,日本の仕組みに構造的な問題があるからだろう。根本的な議論をせず,非効率で非合理的なやり方を温存し続ける限り,真の「賃金上昇」が達成される日が来ることはない。

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低金利でも日本の景気が良くならなかった理由

以下は,ZUUonline提供記事のほぼほぼコピペです。

*本記事は,森永康平氏の著書『大値上がり時代のスゴイお金戦略』(扶桑社)の中か ら一部を抜粋・編集しています。

金融政策で金利を操作する理由

 これまで,円安についていろいろな角度から考えてきましたが,どうやら円安には日本と対象国の間における金利差が関係していそうだ,ということに気づかれたかと思います。ですので,簡単に金融政策について触れておきたいと思います。新聞を読んだり,ニュースを聞いたときにその内容がしっかりと理解できたほうがいいですからね。

 国内の景気が悪化した際,政府が財政政策で対応するか,中央銀行が金融政策で対応するかのどちらかが選択肢として存在します。当然,両方を同時にやるということもあり得ます。中央銀行が行う金融政策にはいくつか種類がありますが,最も分かりやすいのは金利を操作するということです。すでに経済系のニュースを日頃から確認しているという方は,「利上げ」や「利下げ」という言葉には馴染みがあるでしょう。

 たとえば,国内の景気がすごく良くて,やや過熱気味だとしましょう。こうなると,需要がどんどん高まっていきますから,供給が需要の増加に追いつかなければ必然的に物価は上昇していきます。物価の上昇速度が賃金の上昇速度を遥かに上回ってしまえば,家計は苦しくなっていきますから,金利を引き上げて景気を意図的に冷ましていきます。金利が上がれば投資も消費も落ち着くというのはこれまでに解説してきた内容を理解できていれば分かる話ですね。逆に景気が悪くなった場合は,金融政策の場合は金利を下げる,つまり「利下げ」をするということになります。

 理屈は分かったかと思いますが,ふと気になることが出てきませんか。

 そう,日本は景気が悪いから金利をずっと低くしているのに,一向に景気が良くなっていないということ。これは大事なポイントで,金利を低くしているだけでは十分ではないのです。金利低下に合わせて,政府が積極的にお金を出したり,減税をしたりするという財政政策が重要なのですが,なぜか日本では景気が過熱したときに行うとされる増税を不景気のときに何度も断行してしまったのです。

金利だったのにどうして日本経済は良くならなかったの?

 金利を変動させて景気や物価をコントロールできるのか,という点については意見が対立するポイントでもあります。たしかに,金利が下がれば資金を調達する際のコストは下がりますから,その結果,融資を受けて投資をする企業が増えて,その結果として雇用も生産も発生する。また,ローンを組んで住宅や自動車を購入する人の数も増えて,結果として景気も良くなっていく。理屈としてはまったく問題ないですよね。ただ,現実ではどうなのか,ということを考えてみてほしいのです。

 たとえば,あなたが企業経営者だとします。金利が下がったからといって,融資を受けて投資をしようとしますか? 筆者も会社を経営したり,いくつかのベンチャー企業の経営に参画していますが,金利が下がったから融資を受けて投資をしようという意思決定はしないと思います。どちらかというと,投資をしたら高い確率で儲けられる状態にある。または,最低でも投下資金を回収できるという強い確信が持てる案件があれば金利が高かったとしても融資を受けて投資をしますが,そうでないなら,いくら金利が下がろうと融資を受けてまで投資をすることはないでしょう。

 このように考えると,金利を下げたら投資や消費が増えて景気が良くなるというのは机上の空論で,現実の社会はそんなに単純ではない,という考えも出てきそうですよね。実際に「馬を水辺に連れていくことはできても,馬が水を飲むかどうかは馬次第」というような表現で金融政策を表現することもあります。

 また,米国はどんどん利上げをしていますが,物価は上昇し続けています。これも景気が過熱して需要が高まることで物価が押し上げられているなら金利を引き上げることで抑え込むことができるかもしれませんが,戦争や天変地異などを理由にエネルギー・資源価格が高騰してしまっている場合は,金利を引き上げてもそれらの価格を下落させることはできないわけですから,こちらもまた利上げすると物価が下がるとは言いきれないということになります。

 別の角度から考えてみましょう。仮に利上げをして調達コストが上昇したとしても,それを価格転嫁できて,しかもその価格転嫁後の値段でも消費者が受け入れてしまう場合,結果的に利上げをしたことで短期的には物価をさらに押し上げてしまう可能性もあるということになります。

 このように,理屈ではその通りだけど,実際の社会では違うのではないか,というようなモノの見方ができるようになってくると,円安や利上げなど,さまざまな事象に対して自分なりの仮説を立てることができるようになります。間違っていてもいいので,まずは自分の頭で考えて自説を持ち,その自説を他の方の意見などを聞きながら進化させていき,その自説が正しいのかどうかをその後に表れる事象によって確認していく。この繰り返しが経済を考える際の思考能力を高めてくれると思います。

森永康平(もりなが・こうへい)

 経済アナリスト。証券会社や運用会社にてアナリスト,ストラテジストとして日本の中小型株式や新興国経済のリサーチ業務に従事。業務範囲は海外に広がり,インドネシア,台湾などアジア各国にて新規事業の立ち上げや法人設立を経験し,事業責任者やCEOを歴任。その後,2018年6月に金融教育ベンチャーの株式会社マネネを設立。現在は経済アナリストとして執筆や講演をしながら,AIベンチャーCFOも兼任するなど,国内外複数のベンチャー企業の経営にも参画。『スタグフレーションの時代』(宝島社新書)や父・森永卓郎との共著『親子ゼニ問答』(角川新書)など著書多数。日本証券アナリスト協会検定会員。YouTube番組「森永康平のビズアップチャンネル」を運営。

 

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「岸田語(なるものがあるかどうかは解りませんが)」が国民の理解と噛み合わない

 以下は,現代ビジネス提供記事(磯山 友幸 氏による)のほぼほぼコピペです。政治家・官僚?の言葉遣い・語彙の一端を垣間見ることができます。

「決断しない」印象

 「何もしない」「徹底的に無策」「検討ばかり」と批判される岸田文雄首相。確かに,「慎重の上にも慎重に」「あらゆる選択肢を排除せず検討」といった言い回しを多く用い,決断しない首相という印象を強く国民に与えている。

 首相ご本人は国会で検討ばかりだと指摘されると「絶えず決断してきた」と語気を強めるなど,批判に反論している。首相からすれば慎重に検討した上で,様々な手を打っていると言いたいのだろうが,どうも国民に伝わっていない。この空疎な行き違いはなぜ生じるのだろうか。  

 どうも岸田首相が使う「岸田語」と普段,私たちが使う「日本語」が違うのではないか。岸田首相は霞が関や永田町で使われる言葉で話しているため,普通の日本語を使う社会の人々と認識の齟齬が生まれているのではないかと思ってしまう。  

 岸田首相は11月8日に,旧統一教会の問題を巡って,被害者を救済する新しい法律を作ることに前向きな発言をした。「政府として,今国会を視野に出来る限り早く提出すべく最大限の努力を行う」と首相官邸入り口で記者団に語ったのだ。  

 翌9日付けの朝日新聞朝刊ではこれを1面トップで取り上げ,「首相表明 支持率低迷 方針一転」と見出しを掲げた。それまで救済新法には後ろ向きとみられていたのが,方針を一転した。その背景には止まらない岸田内閣の支持率低下がある,というわけだ。 

 岸田首相の発言やこの記事を読んで,多くの国民は被害者救済の法律が「今国会でできる」と思うに違いない。だが,霞が関での言葉の使い方,いわば「霞が関の修辞学」に通じた官僚らからは,違った反応が返ってくる。

官僚の逃げ口上を封じるのが役目のはず

 『官僚のレトリック』という著書もある元経済産業省官僚の原英史氏は語る。  

「私は『岸田語』は分かりませんが,霞が関用語で言えば,『最大限の努力』というのは,『できません』と言っているのに等しいと思います。『努力をする』としか言っていないわけですから」  

 霞が関の官僚が作る文章は一言一句に深い意味がある。年に1回政府の基本姿勢としてまとめられる「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる「骨太の方針」などでも最後の最後まで言い回しの調整がされる。例えば,「正常化する」と書くのと「正常化を目指す」「正常化に向けて努力する」と書くのでは雲泥の差となる。  

 前者は実行することを明示しているが,後の2つは実現を約束したものではない。霞が関の官僚からすれば,実現を約束してできなければ責任問題になりかねないから,曖昧な表現に留めるわけだ。  

 期日についても極力明言は避けようとする。いついつまでにと明記すれば,それまでに実現しなければやはり責任問題になる。「次期国会をメドに」とすれば,あくまでメドなので,次の次の国会に先送りされても言い訳は立つ。  

 そうした官僚の「逃げ口上」を封じるのが本来の政治家の仕事である。首相の発言は重く,官僚にとっては絶対命令である。「総理指示」や「閣議決定」に従わないということは官僚の世界ではあり得ない。だからこそ,首相が具体的に方向性を示して,逃げ道を封じることが重要なのだ。

姿勢だけ,巧妙な責任回避

 ところが,岸田首相が操る「岸田語」はどうも,官僚たちが使う「霞が関語」の派生であるように映る。官僚が書いた原稿をそのまま読んでいるのかもしれない。そんな見方で,救済新法発言をもう一度みてみよう。  

 まずは,「政府として,今国会を視野に出来る限り早く提出すべく最大限の努力を行う」という発言の前段部分である「今国会を視野に」という言葉だ。「今国会を視野」というのは,「今国会に」と明示するのとははるかにかけ離れていて,「今国会をメドに」あるいは「今国会を目標に」という表現よりもさらに弱い。視野に入れているだけで,今国会に提出するとは言っていない,というのが霞が関流の解釈になる。  

 さらに,「出来る限り早く提出すべく」という言い回しにも含みがある。あくまで努力するのは法案の「提出」であって「成立」ではない。実際,記者団から「今国会で成立させるのか」という質問に対して,「今申し上げた通り」と前置きしえ,同じフレーズを繰り返したが,「提出」の部分を強く発言していたように聞こえた。つまり,「提出」に努力はするが,「成立」させるかどうかは国会の判断だということだろう。  

 実際は,国会で多数を握る自民党の総裁として「成立させる」「成立に全力を傾ける」と言った言い方もできるわけだが,それを巧妙に避けているわけだ。

本気度は伝わってこない

 結局,政策に通じた霞が関や永田町の住人からすれば,旧統一協会を巡る国民からの批判が収まらない中で,何とか火消しをするために,やりますという「姿勢」だけを見せ,実際に法律が成立するかどうかはまったく分からないというのがミエミエな状況なのだ。  

 岸田首相はおそらく,できるかどうか分からないものを,やりますと大風呂敷を広げるのではなく,現状を実直に,正確に表現していると思っているに違いない。そして岸田首相としては「最大限の努力」を官僚たちに指示している,と。  

 ところが,国民からすれば法律ができなければ,「何もやっていない」のと同じことなので,結局,岸田首相は口だけだった,ということになってしまう。  

 これが「岸田語」を操る岸田首相と国民の間の齟齬を生み,支持率低下に結びついているのだろう。  

 もちろん,背景には,首相生命をかけて,何を実現しようとしているのか,という本気度が国民に伝わってこないことがある。

磯山 友幸:経済ジャーナリスト

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田舎暮らしをスローライフと勘違いする人の悲劇!

 以下は,東洋経済オンライン提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

田舎暮らしには都会にない苦労もある

 コロナ禍でリモートワークが増え,昨今は空前の地方移住ブーム。地方移住や2地域居住に関心のある人の割合は,コロナ禍前の9.2%から12.9%まで上昇(「国土交通白書2021」より)。移住支援制度を用意する自治体も増えています。

 しかし,田舎暮らしを「自然の中でゆったり暮らせるスローライフ」と勘違いし,憧れだけで移住してしまうのはとても危険。『都会を出て田舎で0円生活はじめました』の著者で,青森で自給自足の生活を送る田村余一さん・ゆにさん夫妻が,田舎暮らしのリアルを語ります。

充実した田舎暮らし。でも,現実は……?

 僕,田村余一は,嫁さんと息子の3人家族。青森県の自然豊かな田舎で暮らしています。家は廃材を使ってセルフビルドした木造平屋。電気・ガス・水道は契約せず,家庭菜園で育てた野菜や敷地内で採ってきた山菜キノコが我が家のごちそう。お金にはほとんど頼らない,自給自足の生活です。

 そんな僕にも,社会で働いていた時期が少しあります。スーツも着たし作業着も着ました。でも,どの仕事も心からやりたいとは思えなくて,ストレス発散のためにお酒を飲んだり衝動買いをしたりしては,金欠になってまたがむしゃらに働く……という悪循環。もともと環境問題に関心があったこともあり,「僕がいなかったら,この先食べるかもしれなかった鶏や豚や牛は助かるし,生活ゴミも減らせるかな…」なんて考えていた20代でした。

 そこから紆余曲折を経て徐々に自給自足生活へ。最初は一人でしたが,嫁さんが来てくれ,息子が生まれ,今の田村家があります。

 毎日「生きてるなぁ」と実感できる充実したこの暮らしを,かつての僕のように都会で心をすり減らしながら生きている人たちに選択肢のひとつとして提案したい。そんな想いで,田舎暮らしを体験できるワークショップや講座を開催したときもあったのですが,そこで参加者の方々が直面するのが「理想とのギャップ」。田舎暮らしに夢を抱いて参加してくれたものの,現実を知って「やっぱり無理そう!」となる人,実はすごく多いんです。

 僕のワークショップに来てくれる人は,8〜9割が「田舎暮らしってなんとなく憧れる」「どんな感じか体験してみたい」という層。実際にどういう生活をするのかはよく知らない人がほとんどです。

 僕たちの暮らしは,決して「スローライフ」とは言えません。畑を管理したり,掃除したり,太陽の位置に合わせてソーラーパネルの向きをちょこちょこ変えたり……とやること山積み。

 映画などでは簡単そうに見える薪割りも,実際の斧は重いし,扱いを間違えると大怪我をするし,いきなりできるものではありません。便利家電があればボタンひとつで済むことも,ボタンの奥にある工程を自分たちの手で1つひとつ作業していくのが田舎暮らしです。

 住む場所によってもいろんな苦労があります。僕たちが住んでいる地域には学校も病院もありますが,本当の山奥だと不便すぎて大変。となり近所に一般的な農家さんの畑があると,シーズン中は農薬が家の窓について取れない,なんてことも。当然ながら虫や動物もいっぱい出ます。

 そう伝えると,みなさんの表情がだんだん曇ってきます。「そんなことまでやるの?」「大変そう」とザワザワ……。でも,夢を見ている人を夢から醒ますのも僕の役割。家も仕事も手放して移住してしまってから後悔するより,事前に現実を知って判断してもらったほうがいいので,包み隠さず説明しています。

メリットだってたくさんある!

 大変な面ばかり紹介してしまいましたが,もちろんメリットもたくさんありますよ。田舎暮らしは自然を相手にすることが多いですが,人と接するときのように言葉を介する必要がない分,気を使ったり相手の言葉に傷ついたりすることがありません。

 子育てのしやすさも抜群。いつもそばで成長を見守れるし,隣家とは距離があるので迷惑をかけないか心配する必要もなし。僕が作業しているときも,ひとりで蟻の行列を眺めたり,木と金槌と釘でトントン遊んだり,自然の中で飽きずに楽しんでくれるので助かります。

 なにより,日々の大変なこと1つひとつを自分の手でクリアしていく,そのこと自体が「生きてるなぁ」という感覚と喜びをもたらしてくれています。

 ただ,移住を決める前は,通えるだけ現地に通うことをおすすめします。家族で住むなら家族全員で。その地域の環境や人柄をリサーチして,デメリットもきちんと聞いて,できれば移住後もサポートしてくれる地元の人を見つけてください。田舎暮らしをしている人は,SNSで情報発信や仲間募集をしていることが多いので,そこからあたってみるのもいいですね。

 田舎で暮らすための最低限の技術やノウハウも必要です。「この古民家いいな」と思って購入したら,床下がボロボロだったり,冬がものすごく寒かったり……ということはよくあります。自分で修繕できなければ業者さんにお願いすることになり,実際に暮らし始める前に貯金が飛んでいくケースも。

 あとは,「田舎に行けばなんとかなる」という幻想も危険。都会ならではの息苦しさはないかもしれませんが,代わりに「自活力」や「自給力」を養わなければいけません。自分で情報を見つけたり,自分で対処したり,自分で人脈を築いたりする意気込みがないと厳しいです。たとえばコミュニケーション力を活かして地域の人と人をつないでビジネスをつくるなど,都会で培ったものを活かすつもりで来ることが大切です。

 田舎暮らしに向いているなと思うのは,困難を克服する喜びを感じられる人。都会ではお金で解決できる日々の困難も,田舎では自分で解決しなければいけません。僕はもともと,難しいことや苦手なことから逃げないように生きてきました。以前やっていたデザインの仕事も「業者さんに頼むより自分でやっちゃおう」と独学で始めたのがきっかけだし,今やっている御用聞き屋の仕事も「誰もやらないなら僕がやろう」と始めたもの。

 できなかったことができるようになったときの,「自分のOSが10.0から13.0にアップデートした」みたいな快感がたまらない! これに共感する人は,田舎暮らしの魅力を存分に味わえるタイプだと思います。

妻から見た田舎暮らしのリアル

 私,田村ゆには,田村余一の妻として田舎で暮らし始めて6年目。札幌で生まれ育ち,高校卒業後は東京で暮らしていた都会っ子ですが,着物と出会ったことで価値観がガラッと変わり,日本古来の文化や自然に興味を抱くように。いつしか,自分の暮らしも自然に近いものへ変えていきたいと思うようになりました。

 だから今の田舎暮らしは私の理想。「スローライフ」や「リゾート」のイメージとはまったく違い,常に手足を動かして作業しているような毎日。青森は冬が厳しいので,暖かい時期に野菜を作っておいたり,薪を用意しておいたり,年間で計画を立てて行動しないと命の危険も生じる暮らしです。でも,そういう生活がしたくて来たので,とても充実しています。

 「ずっと同じような暮らしで飽きない?」と聞かれることもありますが,とんでもない! 住んでいる場所は同じですが,気候も周辺環境も育てる野菜も毎年変わります。子どもも日々成長します。その中でいろんなことに挑戦していく過程が楽しくてしかたないんです。夫が言っていた「困難を克服する喜びを感じられる人が向いている」というのは,まさにその通りだと思います。

 実際にやってみないとわからないことが多いのが田舎暮らし。興味があるならお試しで暮らしてみるのもアリだと思います。理想の暮らしをしている人を見つけて,実際に話を聞いてみたり,生活を真似してみたりするのもおすすめ。移住後のイメージが湧くし,困ったときに助けてくれる存在になるかもしれません。

 いきなり山奥に住むなどの無理はせず,ダメだったら都会に戻れる選択肢もきちんと残しながら,リアルな田舎暮らしをぜひ体感してみてほしいなと思います。

≪それでもよかったら,どうぞ田舎に……≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>

 

2割の働かないアリ,無駄な存在ではなかった!

 以下は,讀賣新聞オンライン提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪補足≫を付け加えました。

 [New門]は,旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「無駄」。

 現代人は,役立たないものを無駄だと考え,切り捨ててしまいがちだ。果たして本当に無駄なのだろうか。生き物たちの世界に目を向けてみると,一見役立ちそうもないものも,とらえ方次第で,重要な意味や新しい価値があるということを教えてくれる。

■緊急事態に出動する「待機要員」

 寓話(ぐうわ)「アリとキリギリス」で働き者として描かれるアリ。しかし,集団の中には,鈍すぎて仕事に気がつかない働きアリが交じっているという。働かないアリが無駄な存在かというと,そうでもない。

 北海道大の長谷川英祐准教授(進化生物学)が日本全国にいる「シワクシケアリ」を観察したところ,全体の2割程度の働きアリで仕事をしているそぶりが見られなかった。さらに,コンピューターを使って,働きアリが一斉に働くコロニー(集団)と,働かないアリが一定程度いるコロニーを仮想して比較すると,働かないアリがいる方が,やや長く存続することがわかったという。

 一斉に働くと短期的には仕事の効率はいいが,やがて皆疲れて動けなくなる。卵の世話など中断できない仕事が滞って,コロニー全体の維持に影響する。働かないアリがいれば,疲れて休んでいるアリに代わって働ける。長谷川さんは,働かないアリは緊急事態に出動する「待機要員」と推測,「目先の効率だけを追い求めすぎると,その集団は早く滅ぶ」と指摘する。

■無駄の進化 生物多様性支える

 無駄は,自然界での様々な生き物の共存に一役買っている。

 東北大の近藤倫生教授(生態学)らの研究によると,生き物の多くは,種の繁栄にはつながらない見た目や機能を進化させるためにエネルギーを無駄に割いている。例えば,ひときわきらびやかな羽を持つオスのクジャク。美しい羽は,メスに選ばれて子孫を残しやすくする反面,目立ちすぎて天敵に狙われやすいなどのデメリットにもなる。

 他の生き物たちとの生存競争を勝ち抜くのに有利な特徴ではなく,クジャクという種の全体からみると,繁栄にはつながらない。鳥たちがさえずる歌や求愛ダンス,オスのシカの角なども,種の繁栄にとっては無駄な機能なのだという。

 だが,生物多様性という観点でみれば,逆に大切な進化となる。これらの進化にエネルギーが注がれることで,他の生き物を根絶やしにする強い種が登場しにくくなる。その結果,弱い種も生き残れるといい,近藤さんは「無駄の進化が生物多様性を支えている」と強調する。

■仕事は7割で

 アリやクジャクなどの生態をひもといてみても,無駄には,様々な意味があるようだ。

 「目的でとらえ直せば,多くのことは無駄ではなくなる」。「無駄学」の著書もある東京大先端科学技術研究センターの西成活裕教授が解説してくれた。

 一例を挙げると,本の目的を「情報をできるだけ多く伝えるもの」と考えれば,四隅の余白は無駄なものだ。しかし,「知的活動を助けるもの」だと定義すると,書き込みもできる余白は無駄ではなく,むしろ欠かせないものとなる。

 西成さんが提唱するのは,7割くらいの力やメンバーで取り組み,予定の間にはゆとりを設けるという仕事術だ。仮に病欠などが相次いだとしても,残り3割のメンバーでカバーできる。この3割は短期的には無駄に見えても,長期的な計画を立てたり,詰まってしまった予定を解消したりするのに使える。

 西成さんは「何が起きるのか予測できないのが現代だ。いざという時に対応できるようにゆとりを持っておいた方が強い。そのゆとりが普段は無駄に見えてしまうだけだ」と話している。

≪働かないアリだけを集めると,その中の一部は働く集団に変わるそうです。また,働くアリだけを集めると,その中の一部は働かない集団に変わるそうです。アリの集団に人間集団を当てはめる試みは,面白いですね≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)

 

変だよ,政府の円安対応「円安のメリットを生かそう」

 以下は,スポーツニッポン新聞社提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 評論家の寺島実郎氏が9日,TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。政府の円安対応について言及した。

 7日の東京外国為替市場の円相場はドルに対して下落し,一時1ドル=145円11銭を付けた。米国で6日に複数の米連邦準備制度理事会FRB)高官が利上げに積極的な姿勢を示したことを受け,米長期金利が上昇。運用に有利なドルを買って円を売る動きが優勢となった。

 寺島氏は「アベノミクスを克服していくこと。円安145円まで来ていて,政権は円安のメリットを生かそうみたいなことを言ってるけど,日本国の産業経済基盤をどうしていくんだって大きな方向感とか構想というのを語らない。

 となると,この岸田政権というのは安倍継承政権で終わってしまうのか,それとも自民党の強さでもあったんですけれども保守リベラルの王道というものを歩んで,もう一度,日本にもう一つ選択肢があるんだってことを見せるのか。

 ここが今,問われているところなんだということを僕は国民全体もよく認識しておくべきだと思います」と自身の考えを述べた。

≪承継かどうかは問題ではありません。現在(1ドル=150円前後)の状況が物価だけの上昇を招いていることについての対策が全くありません。円安を活かして,輸出・インバウンド……,状況を追認しただけの策に過ぎません。これこそ「無策」?≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>

「話がつまらない人」は"基本の型"がわかってない!

 以下は,東洋経済ONLINE提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 累計60万部を超える『名言セラピー』シリーズ,34万部の『あした死ぬかもよ?』など,著者累計150万部とベストセラーを連発するひすいこたろうさん。

 コピーライター10年,作家17年の経験を通して,「こう書いたら伝わる」「こう書いたら売れない」と体得したコツを「14の秘伝」としてまとめた新刊『ひすい先輩,幸せになる伝え方を教えて!』では,学校の後輩に教えるという形で,すべての秘伝を初公開しています。

 この連載では,全14本の中から3本を厳選してご紹介します。

話がつまらない人はズバリ…

 話が面白い人,面白くない人,その違いはズバリ……「エピソード」にあります。

 話が面白くない人は,エピソードがないんです。話が面白い人は,ちゃんとエピソードがあるし,そのエピソードが面白いんです。

 僕のデビュー作でありシリーズ累計60万部となった『3秒でハッピーになる名言セラピー』のまえがきを題材に,伝える際の最も重要な基本の型を説明させていただきますので,まずはお読みください。

  • 1個100円のリンゴが1000円で飛ぶように売れた理由……。

 1991年の秋に起きた実話です。

 台風が次々に上陸して青森県のリンゴが9割も落ちてしまいました。作ったリンゴの9割が売れなくなりましたから,リンゴ農家の人は,肩を落として嘆き悲しみました。

 テレビでも連日やっていましたから,知っている人も多いと思います。しかし,このとき,嘆き悲しまなかった人がいるのです。「大丈夫。大丈夫」と。

 なぜリンゴが落ちて売れないのに大丈夫なのでしょうか?こういうことでした。

「あの巨大な台風でも落ちなかったリンゴを『落ちないリンゴ』の名前で受験生に縁起物として売りましょう。1個1000円で」

 すると,普段は1個100円だったリンゴが高いのに飛ぶように売れたんです。「落ちないリンゴ!」は6万個も売れて,受験生もとても喜んで食べて,全国から感謝状まで届くようになったのです。

 その方は,下に落ちた9割のリンゴに意識を向けず,上に残っていた,落ちなかった1割のリンゴを見ていたのです。

 違いは,上を見たか,下を見たかだけ。

  • というわけで3秒セラピー

 視点が変われば人生は変わる。

上を向いて歩こう

 同じ状況にもかかわらず,嘆き悲しむ人がいます。同じ状況にもかかわらず,みんなの喜びを生み出せる人がいます。視点が変わると人生が一瞬で変わるのです。

 台風で落ちたリンゴ。これは動かすことのできないひとつの事実。しかし,事実をどう見るか,どう受け止めるかは,あなたの自由です。

 だとしたら,人生が楽しくなる見方をしたいと思いませんか?

「メッセージ」×「エピソード」が基本の型

 僕の本は,読者さんに「押しつけがましくなく,スッと心に入る」とお褒めいただくことが多いのですが,それは「メッセージ」だけで伝えていないからです。その「メッセージ」がストンと腑に落ちる「エピソード」と合わせて伝えているからです。

 「メッセージ」とは,「その話を一言で要約すると?」(要はどういうこと?)と問うた答えです。

 リンゴの話,これを一言で要約すると,3秒セラピーの以下の部分になります。

 視点が変われば人生は変わる。

上を向いて歩こう

 そして,その「メッセージ」を腑に落としてあげる「エピソード」が台風で落ちたリンゴの話になります。

 「メッセージ」だけで伝えようとして「エピソード」がないと,「視点を変えろ」とか「前向きに考えろ」とか,どうしても「〇〇せよ」と上から目線になってしまいがちで説教や演説になっちゃうのです。でも,実は,そういう伝え方をしちゃう人がけっこう多いのです。

「もっと明るく考えた方がいいよ」

「視点変えなよ」

「そんなに暗く考えても何も変わらないよ」

などと言われても,全く心に響かないですよね?

 メッセージだけで伝えない。そのメッセージを腑に落とすエピソードと合わせて伝える。

 これが僕の著作全てにわたって共通する伝え方の基本の型です。

 そして,面白いかどうかは,「エピソード」にかかっているんです。

 なぜエピソードが大事なのか。エピソードは「印象に残る絵」になって頭の中に浮かぶからです。

 リンゴの話のメッセージは「視点が変われば人生が変わる」になるんですが,どうです? このメッセージだけだと絵が浮かばないですよね? そこで「エピソード」(物語)のリンゴの話が必要になるのです。エピソードを通してメッセージを伝えると,相手の頭の中に印象的な絵が浮かぶから,説得するのではなく,納得してもらえるんです。

 では印象に残る「エピソード」があればそれでいいのかということになりますが違います。「エピソード」と「メッセージ」はセットで伝えることが基本の型になります。

違うものを掛け合わせることで,面白く伝える

 僕は,このことを「歌」にして伝えるという言い方をしています。「エピソード」=「メロディ」とするなら,「メッセージ」=「歌詞」です。

 このセットで初めて「歌」になるわけです。詩人の詩集を買って毎日読んでる人ってあんまりいないんです。歌詞のない曲,インストゥルメンタルを好んで聞く人も少ないです。

 でも歌は,みんなめちゃめちゃ聞いてますよね。歌詞とメロディで,歌になることで,言葉に翼が生えたかのように広がりが生まれるのです。

 また,話しながら,結局,何を伝えたいかわからなくなることってあると思うんですが,そういうケースは,頭の中が整理されてないんです。

 伝えたいことがズバリ,一言になっていないのです。メッセージが自分でわかってないのです。

 「その話を一言で要約すると?」と問うたその答えが「メッセージ」。そして,その「メッセージ」を腑に落としてあげる「エピソード」(物語)とセットで伝えてあげるんです。

 メッセージだけだと聞いていて面白くない。エピソードだけだと,ただの面白い話で印象に深く残らない。つまり,面白くて奥行きのある話って,「メッセージ」と「エピソード」という2つの違った要素の掛け合わせで生まれるんです。

 面白く伝えるって,違うものを掛け合わせて伝えるってことなんです。

「エピソード」(メロディ)(あなたの「外側」で起きた現実で「絵」にできる)

 ×(掛ける)

「メッセージ」(歌詞)(あなたの「内側」で感じた感情や心の世界を「言葉」にしたもの)

 「外」側で起きたこと(絵)と「内」側で感じたこと(言葉)を掛け合わせて,「絵」×「言葉」で奥行きのある面白い話(歌)は作られるのです。違うもの同士の掛け合わせで表現は生まれるのです。

 「3秒でハッピーになる名言セラピー」シリーズは,「誰かに話したくなる意外性のある面白いエピソード」×「名言」という作りで,全話構成しています。

目標は「3分・1200文字」

 このゴールデンパターンに沿って伝えていた,伝え方の天才が,お釈迦様です。お釈迦様は,いつも真理(メッセージ)をたとえ話(エピソード)で伝えていたんです。だから時代を超えて伝わり,2500年以上も教えが残ったんです。

 さらに僕は,「エピソード」×「メッセージ」で3分で伝えることを目標にしています(話して3分は文字にすると1200文字です)。

 そこに入らないものは全部省くことで逆に,話が長々とならず,あなたの話はグンと聞いてもらえる話になります。

 YouTube世代は,話を聞いてくれる時間がドンドン短くなっています。出だしの30秒,また出だしの数行で,面白いって思ってもらえなかったら,もう永遠に聞いてもらえない,読んでもらえない。今はそれくらいに思ってちょうどいい時代です。

 多くの場合,話を盛り込みすぎて,結果,伝わらないものになっています。そして,短くしようにもどこを削ればいいのかわからない。

 それで,この基本構成「エピソード」×「メッセージ」の出番です。

「エピソード」×「メッセージ」

「1トーク」=「1エピソード」×「1メッセージ」

 この基本の型にそってお話を構築する。あってもなくてもいい話はないほうがいい。なくてもいい話はオールカットして,1200文字以内を目標に構成すればいいのです。

【秘伝】――「エピソード」トークに「メッセージ」をのっけろ!

≪リンゴの話は知っていますが,氏の場合にはあまりにもデフォルメされていて,思わす引いてしまって,「つまらな」く思えてしまいました。単に「おもしろ」ければいいというものではないことを,却って実感してしまいました。確かに氏の話のとおりなのですが,それはトークがつまらない場合にあてはまること……。「事実」を伝えることとは異なる世界のお話でした≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>