巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

会話でわかる「大人(女子)になりきれてない人」

 以下は,女子SPA!提供記事(取材・文/おおしまりえ)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 こんにちは,コラムニストのおおしまりえです。

 大人になってライフステージが変化すると,友達と疎遠になったり,親との関係に違和感を覚えたりと,新たな悩みがニュッと出てくるものですよね。

 渋谷のワインバー「BAR BOSSA(バールボッサ)」の店主であり,作家活動もされているマスターの林伸次さんとお話をしながら,悩みの答えを探ってきました。

 今回は,林さんの著書のタイトルにもある「大人の条件」について考えながら,“ちゃんと大人”でいるための,自分自身のあり方について考えていきたいと思います。

◆何歳になっても「大人になりきれていない」と思うことはある

おおしま:ここまで,大人になってからの友達関係や親子関係について話を広げてきました。思えばこうした他人との人間関係のベースは,自分自身の成長や成熟があってのことだと思います。

 個人的には,親子関係の話で,まだまだ自分が成熟した態度になれていないなと反省を覚えます。今までの話も踏まえつつ,林さんが思う「大人になりきれてない大人」に共通することってありますか?

:例えば人と話すときに,自分の話しかできない大人でしょうか。バーをやっていると,本当にこういう方は多いです。「ご出身はどちらですか?」って聞かれて「徳島です。私の出身では~……」って自分が話したいことだけを話して終わっていたりして。そういうシーンに出くわすとハラハラしてしまい,「キャッチボールですよー」って内心でつぶやいてます(笑)。

おおしま:それ,婚活している男女にめっちゃいますけどね。というか,そういうことができない人同士が,次第に残っていくのが婚活な気がします。

:あまり国籍で人を区切るのは好きではないですが,こういう“会話の基本”って,日本人はやっぱり学ぶ機会が少ないのではと思っています。アメリカや僕がいたブラジルは,ホームパーティー文化です。幼少から初対面同士で会話を弾ませて相手を知っていくという経験を積み,そのスキルに長けているんですよ。一方で日本人は,身内で飲み会の文化ですから,別のスキルが育っている感じはしますよね。

おおしま:たしかに,日本人はホームパーティーをあまりしませんよね。私が思う大人になりきれてない大人は,「解釈がいつもズレてる人」かなって思いました。

 例えば,自分の状況を過小評価したり,相手の気持ちを都合よく解釈したりとか。会話のキャッチボールができないことも,こうした解釈の歪みを起こすのも,どちらもコミュニケーションの場数(ばかず)不足は原因としてあると思います。そういう意味では,日本人はやっぱり平均してコミュニケーション下手な傾向はあるのかも。

◆成熟した大人って,一体どんな人なのか

おおしま:林さんの著書である『大人の条件』(産業編集センター刊)には,色んなテーマでのエッセイが綴られています。ちなみにタイトルにもある「大人の条件」って,どんなことを指すのでしょうか?

:これ,僕も色々悩むところではあるんです。一つは「困っている人を助けられること」ですかね。子どもって知識もお金も人脈もないから,他人を助けたいと思っても助けられません。だから人をサポートできることは,大人の条件の一つかなと思います。

 あとは,ある程度の大人になったら,「人を引き上げる」ってことができるのも,成熟した大人の条件かなと思います。今FIREとか早期リタイアが流行っていますが,自分だけが得をするって考えだけでなく,自分の得たものを使って才能のある人を引き上げ支援するという貢献の視点も,大人の条件なのではと思います。

おおしま:それは,30代の自分にはまだまだ足りない視点かもしれません。正直,まだ自分にいっぱいいっぱいな部分はあるので。

◆大人でも,自分のことを意外と知らない

:では30代のおおしまさんが考える,大人の条件ってどんなものでしょうか?

おおしま:私は,「自分をちゃんと知って,受け入れている人」です。自分はどんな気質だとか,長所も短所も含めて知り,そして受け入れた上でどうするか決めるというか。知ったあとで折り合いをつけもいいし,克服するために頑張ってもいいんです。どちらにせよ,ある程度の内省ができている人って,成熟した印象を受けることが多いです。

 私は恋愛コラムも書いているのでよく「相手をもっと知るにはどうしたらいいですか?」みたいな質問を受けるのですが,自分のことをよく知らないのに,相手のことを深く知るって実はできないんですよ。でも,そういう人ほど,効率的なテクニックを求めたりしがちで……。だから婚活をしていい人と知り合いたいと思うなら,自分に沢山問いかけ,自分を知ることが大事っていつも言ったりします。

:自分の弱さを知ると相手の弱さをも知る事ができる,みたいな話ですね。

◆知らない場所で,色んな人と話をし合う

おおしま:自分との付き合い方の話をすると,自分もまだまだ完璧ではないのになって,少し恥ずかしさも覚えます。最後に,これから年齢関係なく「大人の条件」を意識していったとき,林さんとして,何から行動を始めたらいいと思うか,教えていただきたいです。

:一般的かもしれませんが,知らないところに行って,色んな人と話をし合うことですね。自分と似たような人でも全く違う人でもいいですし,今は厳しいかもしれませんが,海外に行ってもいいです。でもこういう話をすると,できている人ほどまだまだですって思ったりして,逆にできていない人ほど自分は大丈夫って思っていたりします。

おおしま:それこそ,成熟した大人ほど行動や自己分析が謙虚なのかもしれませんね。人って年齢が上がるほど自分の心地よい場所から出なくなると言いますが,年齢を重ねながらも意識して行動を起こすことで,次の自分が見えてくるのかもしれません。

【林伸次さん】 渋谷のワインバー「BAR BOSSA(バールボッサ)」店主。中古レコード店ブラジル料理店,ショット・バーで働いた後,1997年「BAR BOSSA」をオープン。バーを経営する傍ら著作家としても活躍し,cakes「ワイングラスの向こう側」など多数の連載をもつ。著書に『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』(幻冬舎)など。

おおしまりえ】 水商売やプロ雀士,素人モデルなどで,のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518

≪結局男女を問わず,人間力?の問題ということですか!人間力を磨く?材料は至る所にありそうな……,それを無駄にしてきたことを後悔しています。なお,大人について,難しいのかもしれませんが,ある程度の定義があると説得力が増すように思いました≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>