巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

わが子の「クラス・担任替え」学校に相談すべき理由 もし来年に心配があるなら春休み前に行動を

 以下は,東洋経済オンライン提供記事のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 もうすぐ今年度も終わります。これは子どもたちにとっては今の学年が終わるということです。

 そこで気になってくるのが,1つは「来年はどの子と同じクラスになるのか?」ということであり,もう1つが「担任はどの先生になるのか?」ということだと思います。子どもたちはもちろん,親御さんたちも非常に気になるはずです。

 このクラス替えと担任替えの2つについては,一般的には運を天に任せるほかないのですが,実はそれでは不十分な場合もあります。

子どもにとって1年間という時間は非常に貴重

 まず1つめの「クラス替え」についてです。例えば,次のようなときは運を天に任せるだけでは不十分です。

▼今のクラスでいじめにあっている

▼はっきりしたいじめとまではいかないけれど,ある子と強い上下関係ができてしまって,つねに圧迫感を感じている

▼今は別のクラスだけど,以前ある子と同じクラスだったときにいじめられたことがある。また同じクラスになると再発する可能性がある

▼ずっと友達ができずに休み時間もひとりぼっち。でも,ほかのクラスのある特定の子となら遊ぶことができる

 こういう場合は,クラス替えで配慮をしてもらい,当該の子とは別のクラスにしてもらう,あるいは同じクラスにしてもらうよう,学校に依頼したほうがいいと思います。

 というのも,成長過程の子どもにとって1年間という時間は非常に貴重だからです。読者のみなさんも,例えば自分の小学生時代の6年間を思い出してみてください。実に長くて本当にいろいろなことがあり,その1つひとつが自分の成長に大きな影響を及ぼしてきたはずです。ところが,大人になってからの6年間などあっという間です。

 つまり,子どもにとっての1年間は,その長さも濃密さも大人の比ではないのです。それほど長くて濃密な時間を苦しい状況で過ごすのは,子どもにとってつらいことであり極力避ける必要があります。それでないと,自己否定感や他者不信感を持つようになったり,メンタルへの悪影響が出て鬱症状が出たり,ひいては人格形成にも悪影響が出たりする可能性もあります。このようなリスクを軽視すべきではありません。

 もちろん,人間の考えで配慮をしたとしても,想定外のことが起こるのが人生ですから,困難をすべて避けることはできません。でも,初めからわかっている大きなリスクは避ける努力をするべきではないでしょうか。

 そして,実は,先生たちにとっても,クラス替えで一番気になるのは子どもたちの人間関係です。子ども同士がうまくいっていない,いじめがある,友達と遊びたいのに遊べない子がいる,仲間に入りたいのに入れない子がいるなどの場合,先生たちも一番心を悩ませるのです。

 ですから先生たちは,そうならないように,新しい学年の新しいクラスでみんな楽しく幸せになってほしいと思いながらクラス替えをしています。子どもたちの人間関係がうまくいくようにすることが最優先事項なのです。

 私も小学校の先生として何度も経験してきましたので,これは断言できます。もちろん学力,運動能力,生活,行動,親同士の関係なども配慮しますが,ダントツで一番なのが子どもたちの人間関係なのです。

 というわけで,先生に頼めば,配慮してもらえる可能性は高いと思います。また,それが先生の知らない情報だった場合,内心「それはいいことを聞けてよかった」と思ってくれる可能性も高いのです。

依頼する場合には大人の交渉術が必要

 依頼する場合には依頼の仕方がとても大切です。下手な言い方だと,「わがままな親」「モンスターペアレント」と思われてしまいかねません。そうならないためには,大人の交渉術が必要です。

 大人の交渉術では,まず最初によい雰囲気を作ることが重要です。そのためには,「いつもお世話になっております。お忙しい中でお時間を取っていただき,ありがとうございます」などの挨拶は当然のマナーです。

 次に,先生にとって心地よい話題を持ち出しましょう。

 「うちの子は先生のことが大好きで,いつも家で先生のまねをしているんですよ」

 「先生に受け持ってもらってから,学校が楽しくなったみたいです」

 「先生の授業がとても楽しくてわかりやすいと言ってます。先生に受け持ってもらってから勉強が好きになったようです」

 事前にこのような材料を探しておけば,無理なく自然に話題にすることができ,とてもよい雰囲気ができます。

 そのうえで「実はご相談があるのですが……」という感じで切り出します。つまり,心配事があるので相談に乗ってもらうという形で進めるのです。先生も人間ですから,「クレームをつけられている」と感じられてしまうような切り出し方は得策ではありません。そして,担任の先生だけでは心許ない場合は,さらに学年主任にも伝えておくといいでしょう。

 なお,この方法の乱用はしないようにしてほしいと思います。それでないと,先生たちにとってただでさえ難しいクラス替えの作業がますます難しくなってしまいます。大人の判断力で良識に従って判断してください。

「担任の先生についての配慮」は誰にお願いをするべき?

 次に,担任の先生に心配がある場合について考えてみたいと思います。例えば,「この先生にもう1年受け持ってもらうのは,とてもじゃないけど無理だ。子どもがかわいそうすぎる」という場合,先述と同じような大きなリスクがありますので,運を天に任せるだけでは不十分です。

 この場合は,担任の先生には直接言えませんので,校長,副校長,教頭などに言うことになると思います。それらの先生では少しハードルが高いと感じる場合は,学年主任,養護教諭スクールカウンセラーなどに言って,そこから校長先生に伝えてもらうという方法も考えられます。とはいえ,決定権があるのは校長なので,そこが一番確かではあります。

 この場合も大人の交渉術で臨みましょう。そして,念押しですが,この場合も乱用はしないようにしていただけたらと思います。

 さて,こうした「クラス替えへの配慮」「担任の先生についての配慮」のお願いは,いつまでにすればいいのでしょうか?

 まず,クラス替えについては春休みに入る前のほうがいいと思います。というのも,クラス編成会議は現在の学年の先生たちが行うのですが,ほとんどの場合,春休み中に行うからです。学年主任が気の早い性格で仕事も早い場合は,春休みに入ったらすぐ行う可能性があります。ですから,その前に依頼する必要があるのです。

 次に,担任の先生についてですが,これは校長が副校長や教頭などと相談しながら決めることが多いです。中には校長が1人で決める場合もありますが。いずれにしても,人事異動によって4月に新しく赴任してくる先生たちと,実際に会って話をしてからでないと決定はできません。

 とはいえ,事前にある程度の案は作っておきますので,春休みの早い段階で依頼したほうがいいと思います。心配な場合は,春休みに入る前くらいに依頼したほうがいいでしょう。

 最後に1つお伝えしたいことがあります。クラス替えを2年に1回しか行わない学校や,担任の持ち上がりが多い学校がありますが,私は毎年必ずクラス替えと担任替えをするべきだと思います。というのも,成長期の子どもにとって,2年間同じメンバーのクラス,あるいは同じ担任の先生というのは長すぎるからです。

 先生も親も気づかないところで,いじめや強い上下関係が継続していることはよくあることです。それは1年間でもきついのに,クラス替えがない場合は2年間も続くことになります。

 子どもに合わない担任に受け持たれた場合も同様で,1年間でも子どもにとっては大きなリスクがあるのですから,それが2年間も続くことは極力避けなければなりません。

 どんなに評判がよくてすばらしい先生でも,子どもと先生の間には相性というものがあり,馬の合う・合わないもあります。A先生のときはイマイチ元気がなかった子が,B先生になったら急に元気になって輝き出した,などということはよくあることです。

 クラス替えや担任替えが毎年行われていない学校については,保護者が学校に働きかけるようにするといいと思います。

≪「クラス替え」については,情報提供として学年主任に「担任から伺っているとは思いますが……」と。しかしながら,場合によっては解決可能との判断から同じクラスになることもあるようです。私は,問題は解決するべきという考えです。問題はそれこそ生きた教材です。しかし,いじめでは被害者側が問題を忌避する傾向にあります。そして,クラス替えがあっても,新たにいじめる側が生じてしまうことも稀ではありません。初期段階で発見し,問題解決を図って頂きたいと思います。「担任の先生」については,なんとも言いようがありません。ただ,親御さんの考え・思い・意見と,お子さんそれらとにはズレもあるようです≫

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>