以下は,LIMO提供記事(中谷 実歩 氏による)のほぼほぼコピペです。
介護保険のサービスを利用するには,担当のケアマネジャーにケアプランを作成してもらう必要があります。しかし,初めて介護保険を利用するという人ではケアマネジャーの選び方がよくわからないのではないでしょうか。
ケアマネジャーはこれからはじまる介護生活を支えるパートナーとなりますので,信頼できる人を選ぶ必要があります。
そこで今回は,筆者が介護業界で働いた経験をもとに,信頼できるケアマネジャーの選び方とポイントをご紹介していきます。
ケアマネジャーを探す方法とは。注意点も確認
ケアマネジャーにケアプランを作ってもらうには,最初にケアマネジャーが在籍する「居宅介護支援事業所」と契約する必要があります。
そのため,まずは居宅介護支援事業所を探すことが必要となりますが,その探し方には次の3つの方法があります。
・地域包括支援センター
・インターネット
・知り合いからの紹介
地域の高齢者の総合相談窓口である「地域包括支援センター」では居宅介護事業所のリストをもらうことができます。
またインターネットにも情報は掲載されていますし,知り合いから紹介されるケースもあります。現在入院中の方は,病院の相談員に聞いてみるのもいいでしょう。
リストの中から居宅介護支援事業所を選ぶ際のポイントは,「家から近い事業所」「夜間でも連絡が取れる事業所」など,どんな点に重点を置きたいか決めて選ぶことです。
なお,ケアマネジャー探しの注意点として,居宅介護支援事業所で「近所の〇〇さんと同じケアマネジャーさんに担当してほしい」と希望しても,そのケアマネジャーが担当になるとは限りません。
というのも,ケアマネジャーは受け持ちができる件数が法律で定められていますので,基準件数を超えていると断る場合がありますのでご注意ください。
ケアマネジャーとの付き合い方
ケアマネジャーとの付き合い方で重要なことは「今困っていること」「これから必要だと思うこと」「イメージする介護生活」などを具体的に伝えることです。 利用者から聞き出す情報は,ケアマネジャーがケアプランを作っていくうえで重要なものとなります。ケアマネジャーはしっかり耳を傾けて聞いていますので,安心して何でも相談して ください。
時々「よくわからないので全部ケアマネジャーさんにお任せします」という人がいますが,どんな生活を希望するかなど,些細なことでもいいので話してみてください。
初めて介護をするという人は,ケアマネジャーへの連絡や相談といったこともおそらく初めての経験で不安に思うこともあるでしょう。
相談される側のケアマネジャーは,利用者やその家族から相談してよかったと思っていただけるような対応を心がけていますので,安心して相談してください。
信頼できるケアマネジャーを選ぶポイント4選
ケアマネジャーはこれからはじまる介護生活のパートナーとなります。信頼できるケアマネジャーを見つけることは,介護を行うために欠かせない条件といえるでしょう。
信頼できるケアマネジャーを選ぶ際には次のポイントを参考にしてください。詳しく見ていきましょう。
信頼できるケアマネジャーを選ぶポイント
1.得意分野は何か
ケアマネジャーにはそれぞれに得意分野があるため,ご自分の状況に合ったケアマネジャーを選ぶことをおすすめします。
というのも,ケアマネジャーの資格を取得するには,保健・医療・福祉分野におけるいずれかの基礎資格を保有し,5年以上の実務経験を必要としています。そのため,ケアマネジャーには得意分野に差があるのです。
得意分野のケアマネジャーを選ぶ例として,「病状が安定しない人には医療系資格のあるケアマネジャー」「認知症がある人は介護系資格を持つケアマネジャー」などがあげられます。
担当を選ぶ際には,ケアマネジャーの持っている資格を確認してみることをおすすめします。
信頼できるケアマネジャーを選ぶポイント
2.話を聞いてくれる
利用者の話にしっかりと耳を傾けて聞いてくれる人を選びましょう。相談した後にも「言い足りなかったことがある場合はいつでも連絡してほしい」などの言葉を添えてくれるケアマネジャーは信頼できます。
反対に,相談者の話を聞かずに情報ばかり伝えてくる人や,希望していないサービスを押し付けてくるケアマネジャーはNGです。
信頼できるケアマネジャーを選ぶポイント
3.フットワークが軽い
相談するとすぐに動いてくれるケアマネジャーは信頼できます。
介護生活では想定外の問題が起こるものです。たとえば,介護をする家族の体調不良などで緊急に介護サービスを利用する必要がある場合など。
そんなときに素早く対応してくれるフットワークの軽いケアマネジャーは心強い存在です。
信頼できるケアマネジャーを選ぶポイント
4.連絡がとりやすい
いつでも電話で連絡がつきやすく,折り返しの連絡も早いケアマネジャーを選ぶことをおすすめします。連絡しても何にも折り返してこないケアマネジャーはNGです。
ただし,受け持ち件数が多いケアマネジャーには連絡がつきにくいことがあります。 その場合には事業所の別スタッフが対応してくれることもありますので,確認してみるといいでしょう。
ケアマネジャーを変更する3つの方法
いくら慎重にケアマネジャーを選んでも,相性が合わなかったり,意見の相違があったりとうまくいかないことがあるかもしれません。
そんな時にはいつでもケアマネジャーを変更できます。
ケアマネジャーの変更には,次の3つの方法があります。
・居宅介護支援事業所の管理者へ伝える
・別の居宅介護支援事業所へケアマネジャーの変更を相談
・地域包括支援センターや市区町村の窓口へ相談
変更を申し出ることに申し訳ないと思う必要はありませんので,ケアマネジャーを変更したい時には以上の方法を参考にしてください。
なお,現状のケアプランで納得しているのであれば,ケアプランの内容を変えることなく次のケアマネジャーへ引き継げます。
まとめにかえて
団塊の世代の全てが後期高齢者となる2025年が差し迫る中,自分の家族が介護サービスを利用することも遠いことではないかもしれません。
その時に担当となるケアマネジャーは,これからはじまる介護生活を誰よりも近くで支えてくれるパートナーとなります。
ケアマネジャーを選ぶ際には,今回ご紹介した選び方を参考によく検討して納得のいく人を選ぶようにしましょう。
参考資料
・厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー) 」
・厚生労働省:介護事業所・生活関連情報検索(介護サービス情報公表システム)
・厚生労働省:概要(介護支援専門員)
お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>