ここでは,どこかの首相の演説の良否を問うものでなく,純粋に音読について学びます。
ある国の首相が「徹底的」と言うべきところを「限定的」と言ってしまった。このような間違いが起こる原因は二つあります。
その1
目で見た文字をその都度,発音していることに起因します。その究極は,見た文字を一音ずつ発音することで,音にはなっても「ことば」や「文」にはなりません。
それでは,音読を職業としている方,アナウンサーの音読はどのようにしているかを紹介します。以下は,朗読でも活躍された方の話です。
目は,発音している部分のかなり先を見ているそうです。多い時には数十文字も前を。
通常は,十数文字で充分でしょう。それも,①読点や②句点や③それ以下でも意味を聞き手がとれる程度で。習熟していくと,実は③が最も難しいことに気づくことでしょう。最初は,自立語+付属語(例:わたし+が)レベルから。
ご自分やお子さんの音読を点検して下さい。もしできない場合には,訓練でできるようになります。ただし,年齢等により努力の多寡は異なります。
残念ながら,先の首相は,官房長官?時代からあるいは学校,小学校の時に身に付けなかったのかもしれません。もし身に付いていれば,頁の変わり目であっても,あのような間違いは起こらなかったでしょう。ただし,身に付いていなくても生きることには何ら支障がないようです。
お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>