巷(ちまた)の学校blog

学校等では教わらなかったことを学び,賢い市民生活(家庭,仕事など)を営むためのブログです。ビジネスにも役立つかも。時には,就職や小論文にも言及。

言葉はどこからやってきて,どこへ行くのか?(3)

「スピード感をもって」

 この言葉は誰から発せられた言葉でしょうか?

 それは,行政に携わる方がおっしゃった言葉だったような……。

 

 早くしなければ,取り組まなければならないことがあったにも拘わらず,それができていない,これからすぐ取り組んで,良い成果をあげると意味でしょう。

 また,「スピード感をもって」の「もって」を「持って」と考えると,手段・方法ですから,本来は「以て」(持ちての促音便)ということでしょう。その意味では,「スピード感をもって」は「迅速に」と言い換えが可能なようです。このような解釈のネット記事もありました。

 

 しかしながら,ここではこの「感」に少々こだわって考えてみたいと思います。

 今風に考えると「感」は「~という感じ」,つまり,断言を回避する,ぼかすための語感を形成するものではないでしょうか?それらは「解放感」「達成感」「違和感」「緊張感」とは明らかに異なります。

 発話者が「スピード感をもって」と言っても,なんら迅速に対策を講じない,迅速に良い結果を出せないことがそれを裏付けているように思います。

 すなわち,「スピード感をもって」は「迅速のような感じの手段・方法で」という意味だったのです。

 愕然とする方が,私以外にいらっしゃらないことを願って止みません。

 

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>